附属自然教育園

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2月19日(日) 春が来ました!花が咲き出しました!
石川です。春が来ました!花が咲き出しました!

今週、園では入口から園路左側50mほどの間に4つの札を出しました。「ゆきわりいちげ」「ふき」「ばいも」「せつぶんそう」です。いずれも芽が出たり、開花したりしたために出しました。

札を出したものを含め、入口から順に、春を感じる植物を紹介しましょう。
1番目はフクジュソウです(写真)。先週から咲き出しました。日が当たると開き、当たらなくなると閉じます。2番目はシモバシラの下にユキワリイチゲがあります。かわいいつぼみをつけていますが、武蔵野植物園では開花しています。3番目はフキ。広い範囲にわたってフキノトウを出しています。写真は園路の砂利にまで芽を出したものです。4番目はセツブンソウ。17日のブログに書かれたように開花しました。小さな小さな花です。5番目はバイモ。このあたりのあちこちにバイモの芽が元気に伸び出しました。花は3月下旬から4月頃でしょう。6番目は「路傍植物園」の看板の先、マンサクの木です。そこかしこに小さな黄色い花がほころびはじめました。

 入口から50mくらいでもこんなに春が来た!と感じられます。

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2月17日(金) セツブンソウ
 奥津です。

2月7日のブログではセツブンソウはまだ咲いていませんでしたが、2月15日ようやく一輪咲き始めました。例年ですと2月8日頃ですが、今年は寒いせいか一週間くらい遅くなりました。この写真は、路傍植物園で早朝に撮影しました。高さは3センチメートル、花の大きさは1.5センチメートルです。

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2月9日(木) 高松藩下屋敷(江戸時代の自然教育園)の招待客
石川です。先日、来園された方とホールでお話をしましたら、江戸時代の本草学者田村藍水(元雄‐父)、西湖(元長‐子)の御子孫だということでした。そして、後日、お話をした草野冴子様から著書『万年帳零話』が送られてきました。草野様は田村藍水、西湖の公用の記録である『万年帳』を翻刻して『田村藍水西湖公用日記』を出版されましたが、『万年帳零話』はそのこぼれ話のような内容でした。

その中に次のような記述がありました。明和5年4月8日です。
「松平讃岐守殿より、葵御紋付袷壱つ呉れられ候、これは元雄・元長両人共讃岐守殿下屋敷へ召し寄せられ、御酒等下され候て、讃岐守にも御出なされ、その節讃岐守殿より元雄へ、右紋付下され候」

自然教育園は江戸時代、高松藩の下屋敷でした。ひょうたん池、物語の松のあたりは庭園で、屋敷内には薬園もあって、五代藩主松平頼恭の命で平賀源内が仕事をしたと言われています。源内は高松藩の下級武士でしたが、若くして妹の娘婿に家督を譲り、本草学者、蘭学者、発明家、画家などとして活躍しました。田村藍水は源内の本草学における師で、幕府が新たに作った「朝鮮人参製法所」の技術主任として召し抱えられました。高松藩の下屋敷に招かれたのは彼が51歳のときです。

草野様は「初夏の緑が美しい庭園を前にした一室で歓談する藩主と藍水父子」と書かれています。今から246年前、自然教育園の中で起こったことでした。

なお、草野様は能の愛好家で、能に関する本も書かれています。

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2月8日(水) 草刈りの後に起こること
カワセミを水生植物園や湿地で良く見かけます。こんにちは、大澤です。

園内整備で草刈りをしています。
鎌など使ってススキやアズマネザサなどを刈り取ります。草刈りはその後に芽生えてくる野草類の発育のために毎年行っていて冬に見られる里山の雑木林の管理を思わせます。

なかでも気を遣うのは、昆虫が冬ごもりしている場所で行う草刈りです。
枯れススキの根元には枯れ草色のクビキリギスがいますし、カサスゲの葉やヌスビトハギの茎にはオオカマキリの卵塊が付いています。それを見分け、避けたりして生きものに配慮した草刈りはとても難しいと痛感します。

草刈りが終わりしばらくすると隠れていた昆虫が出てきます。その昆虫を遠くから見ていて飛来するハンターがいます。
それは野鳥のモズです。草刈り後の場所はモズにとって、またとない餌場になっています。
モズは地面に舞い降りて鋭いくちばしで昆虫を捕えます。

最近、「モズのはやにえ」を久しぶりに見つけました。カメムシが枝に刺してありましたが、カメムシが出す臭いにモズは平気だったのでしょうか。「初物のごちそう」がカメムシとはちょっと意外でした。

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2月7日(火) セツブンソウ
 奥津です。

昨年のセツブンソウの花は2月3日に開花しましたが、現在はこの写真の状態でまだ咲いていません。なぜ遅いのかというと、一つは平年とくらべて気温が低くなったためです。もう一つは年末から雨が少なく地面が乾燥しているため、成長が遅くなったのが原因だと考えられます。

高さは約6〜7センチメートル位。花は約2センチメートルの白い花が咲きます。和名は、早春に芽を出し節分の頃に花を咲かせることからついたそうです。

現在は、乱獲や自生地の環境破壊によって希少植物のため準絶滅危惧種になっています。

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2月2日(木) フクジュソウのつぼみ
 奥津です。
この写真はフクジュソウのつぼみです。今は、霜や乾燥防止のための落ち葉の下に隠れて見られません。やがてもう少し茎が生長すると落ち葉から抜け出し葉が開きます、3回羽状複葉で小裂片は卵形で深く裂けています。花は2月中旬頃に咲きます。日が当たると黄金色のパラボラのように開き、虫たちを呼びます。

 名前の由来は、旧暦の元旦の頃に開花することから、幸福の「福」と、めでたい長寿の「寿(ことぶき)」にあやかって、福寿草(ふくじゅそう)の名がついたのです。また、開花の時期から、元日草(がんじつそう)、朔日草(ついたちそう)という別名もあります。

 フクジュソウの花は3月中旬頃まで見られます。

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