生物記録情報

2012.5.30
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はヤマアジサイの花、ノハナショウブの花、ヤマブキショウマの花です。
 ヤマアジサイはユキノシタ科アジサイ属の落葉低木です。日本原産で、山の湿った林内や沢沿いに自生するアジサイです。アジサイという名前の由来は、集めるという意の「あづ」に青の意の「さ藍」が結びついた「アヅサアイ」が「アジサイ」に変化したもので、「青い花が集まっている」という意味です。花の色は白、青、ピンクなど、変異が多いですが、園内にあるヤマアジサイの花は白色です。大きな装飾花に取り囲まれた中に、小さな両性花がたくさん咲きます。路傍植物園で見られます。
ノハナショウブはアヤメ科アヤメ属の多年草です。初夏の湿原を彩る代表種です。水生植物園では同じ仲間のカキツバタ、アヤメはすでに花の時期を終え、キショウブも最盛期を過ぎ、ノハナショウブが見頃を迎えています。葉はサトイモ科のショウブの葉に似て、美しい花を咲かせる野生のハナショウブという意味でこの名が付けられました。
ヤマブキショウマはバラ科ヤマブキショウマ属の多年草です。ショウマという名の付く植物はいくつもありますが、その名前の由来は根を漢方薬の「升麻(ショウマ)」にするキンポウゲ科のサラシナショウマからきています。ヤマブキショウマは花の姿がサラシナショウマに似て葉がヤマブキに似ているということから名付けられました。雌雄異株です。武蔵野植物園で雄株が見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ムラサキシキブ、ヤマアジサイ
(花の見頃)イボタノキ、スイカズラ、テイカカズラ、ハマクサギ、ヤマボウシ
(花そろそろ終わり)アカガシ、イイギリ、ウツギ、スダジイ、ノイバラ、マユミ

〔草〕
(咲き始め)アサザ、クサフジ、クララ、コモチマンネングサ、ナガバハエドクソウ、ヒメジョオン
(花の見頃)アイイロニワゼキショウ、オオチドメ、カモジグサ、クサノオウ、クサヨシ、コナスビ、シロツメクサ、スズメノカタビラ、ドクダミ、ニワゼキショウ、ノハナショウブ、フトイ、ヤマブキショウマ
(花そろそろ終わり)オオバコ、オニタビラコ、キクムグラ、キショウブ、キュウリグサ、クサイ、サイハイラン、チョウジソウ、トウバナ、ハナイバナ、ハルジオン、ムラサキサギゴケ、ヤブタビラコ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…アオスジアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ、アサギマダラ、アカボシゴマダラ、キタテハ、コミスジ、ヒメジャノメ
 トンボ類…オオシオカラトンボ、ヨツボシトンボ、クロスジギンヤンマ
キリギリス類…ヒメギス
アブ類…ヒメヒラタアブsp.、マガリケムシヒキ
 ハチ類…クマバチ、コマルハナバチ、セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、スズバチ、オオスズメバチ
 ハエ類…キンバエsp.
 カメムシ類…ヤニサシガメ、ヨコヅナサシガメ、アメンボ
甲虫類…トホシテントウ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、コゲラ、カルガモ、キジバト、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、スッポン、ウシガエル、ミスジマイマイ、アオダイショウ、ヒバカリ、カナヘビ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ
ヤマアジサイの花
ヤマアジサイの花
ノハナショウブの花
ノハナショウブの花
ヤマブキショウマの花
ヤマブキショウマの花
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