生物記録情報

2012.6.7
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はクサフジの花、クガイソウの花、ハンカイソウの花です。
 クサフジはマメ科ソラマメ属のつる性の多年草です。名前は、藤に似た花を咲かせる草という意味ですが、フジの花の穂は垂れ下がり、クサフジの穂は上に立ち上がります。日当たりのよい湿った草地に生え、葉は羽状複葉で、先端は巻きひげになって絡み付きます。水生植物園で見られます。
 クガイソウはゴマノハグサ科クガイソウ属の多年草です。茎に葉が3枚から8枚ほど輪生し、それが9段くらいの層になることから、「九階草」あるいは「九蓋草」と呼ばれるようになりました。茎の先端に薄紫色の長い穂状の花序をつけ、それが風に揺れる様子は風情があります。水生植物園で見られます。
 ハンカイソウはキク科メタカラコウ属の多年草です。静岡県以西の山地の湿ったところに自生します。葉も花も大型で目立ちます。この壮大な草の姿を、三国志劉邦の護衛役を務めた豪傑「樊會(はんかい)」に見立てたことが名前の由来です。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)エビヅル、ガクアジサイ、ムラサキシキブ
(花の見頃)テイカカズラ、ナワシロイチゴ、ネズミモチ、ハマクサギ、ヤマアジサイ、ヤマボウシ
(花そろそろ終わり)スイカズラ

〔草〕
(咲き始め)コウホネ、ヒメジョオン
(花の見頃)アイイロニワゼキショウ、アサザ、オオチドメ、カモジグサ、クガイソウ、クサノオウ、クサフジ、クサヨシ、コナスビ、コモチマンネングサ、シロツメクサ、スズメノカタビラ、ツメクサ、ドクダミ、ナガバハエドクソウ、ニワゼキショウ、ヤマブキショウマ
(花そろそろ終わり)オオバコ、オニタビラコ、キクムグラ、キショウブ、クララ、トウバナ、ノハナショウブ、ハナイバナ、ハルジオン、フトイ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…アオスジアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、ウラギンシジミ、モンシロチョウ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、コミスジ
 蛾類…ブドウスカシクロバ
 トンボ類…オオシオカラトンボ、シオカラトンボ
 キリギリス類…ヒメギス
 アブ類…ホソヒラタアブ、ヒメヒラタアブsp.、マガリケムシヒキ
 ハチ類…クマバチ、セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、ナミツチスガリ、シロスジカタコハナバチ?
 ハエ類…キンバエsp.
 ガガンボ類…キイロホソガガンボ
 カメムシ類…アメンボ
 甲虫類…ヨツスジハナカミキリ、ヒメトラハナムグリ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、ウシガエル、ミスジマイマイ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ
クサフジの花
クサフジの花
クガイソウの花
クガイソウの花
ハンカイソウの花
ハンカイソウの花
画像をクリックすると大きくなります。