生物記録情報

2012.6.27
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はチダケサシの花、ノカンゾウの花、ハンゲショウの花です。
 チダケサシはユキノシタ科チダケサシ属の多年草です。湿った草地などに生育します。「乳茸刺」と書き、チダケという食用のキノコを採り、持ち帰るときにこの草の茎に刺したことからこの名前があります。ピンク色のかわいらしい花からは想像しにくい名前です。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ノカンゾウはユリ科ワスレグサ属の多年草です。この仲間は朝咲き、夕方にはしぼんでしまう1日花です。ノカンゾウは湿った草地に生えます。ノカンゾウという名前は漢名の「野萓草」から来ています。日本では古くはワスレグサと呼ばれていました。憂いを忘れさせる草という意味です。八重咲きのヤブカンゾウもこれから咲き始めます。こちらは中国からの帰化植物と考えられています。ノカンゾウは現在、水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ハンゲショウはドクダミ科ハンゲショウ属の多年草で、湿地に群生します。名前のいわれは、夏至から11日目、7月2日頃より5日間を半夏生と呼びますが、この頃花を付けるので「半夏生」という説と、葉が半分白く化粧しているので「半化粧」という説の二つがあります。園内で見られるハンゲショウは実際、葉が白くならないものもありますが。水生植物園、中央湿地、森の小道で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ネムノキ、ヤマハギ
(花の見頃)ガクアジサイ、センリョウ、ナンテン、ムクロジ、ヤマアジサイ
(花そろそろ終わり)アカメガシワ、ケンポナシ、ナワシロイチゴ、ムラサキシキブ

〔草〕
(咲き始め)アキノウナギツカミ、アズマカモメヅル、オオバギボウシ、オカトラノオ、コバノカモメヅル、シオデ、シロネ、ツユクサ、ハエドクソウ、ハグロソウ、ミズヒキ、ミゾソバ、ミソハギ
(花の見頃)アイイロニワゼキショウ、アサザ、イヌヌマトラノオ、オオチドメ、クサフジ、ケキツネノボタン、タカトウダイ、タケニグサ、タマサンゴ、チゴザサ、チダケサシ、トモエソウ、ニワゼキショウ、ネジバナ、ノカンゾウ、ハンゲショウ、ヒメジョオン、ホタルブクロ、ヤブマオ
(花そろそろ終わり)クガイソウ、クサノオウ、クララ、コナスビ、シロツメクサ、ドクダミ、ナガバハエドクソウ、ハンカイソウ、ヤブレガサ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…アゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、キタテハ、コミスジ、ヒカゲチョウ、キマダラセセリ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ、トラフシジミ
 蛾類…ホタルガ
 トンボ類…アジアイトトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、コシアキトンボ
 アブ類…アシブトハナアブ、ヒメヒラタアブsp.、クロバネツリアブ、シオヤアブ
 ハチ類…クマバチ、セグロアシナガバチ、オオスズメバチ、セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、アカスジツチバチ、ツマグロケンヒメバチ
 ハエ類…マダラアシナガバエ
 カメムシ類…アメンボ、クサギカメムシ
 〔鳥類〕
 ハシブトガラス、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、アオサギ、コサギ、カルガモ、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、ウシガエル、ミスジマイマイ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ
チダケサシの花
チダケサシの花
ノカンゾウの花
ノカンゾウの花
ハンゲショウの花
ハンゲショウの花
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