現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
　写真はヤマユリの花、ハグロソウの花、ツルニガクサの花です。
　ヤマユリはユリ科ユリ属の多年草です。日本特産の最大のユリで、美しい大輪の花を咲かせ、強い香りを放ちます。ヤマユリが多く咲く武蔵野植物園ではその香りが漂っています。ユリの名前の由来は、茎が高く伸びて重たげに花が咲き、風によってその花が揺れるからです。西洋では、このヤマユリを母種として多くの栽培種が生まれました。
　ハグロソウはキツネノマゴ科ハグロソウ属の多年草です。葉が暗緑色であることから「葉黒草」と名付けられました。花は約２ｃｍで、上唇と下唇に分かれ、また花弁の内側には赤い斑紋があり、特徴のある形をしています。現在、路傍植物園で見られます。
　ツルニガクサはシソ科ニガクサ属の多年草です。よく似たニガクサは湿地に多く、葉の基がハート形､がくには腺毛がありませんが、本種は林縁に多く、葉の基がくさび状にとがり､がくに細かい腺毛が密生しています｡ニガクサという名前は苦い草の意味ですが、この草には苦味はなく、風邪に効く薬草としての効能からついたのでしょう。地下に送出枝を出します。路傍植物園で見られます。

〔樹木〕
（咲き始め）エビヅル
（花の見頃）トウネズミモチ、ネムノキ、ヤマハギ
（花そろそろ終わり）ガクアジサイ、センリョウ、ヤブコウジ

〔草〕
（咲き始め）アキカラマツ、オニドコロ、キキョウ、ジャノヒゲ、ソクズ、ツユクサ、ヌスビトハギ、マヤラン、ヤマハッカ
（花の見頃）アキノウナギツカミ、アサザ、アズマカモメヅル、イヌヌマトラノオ、オオバギボウシ、オカトラノオ、キツネガヤ、ケキツネノボタン、コバノカモメヅル、シオデ、シロネ、タカトウダイ、タケニグサ、チゴザサ、チダケサシ、ツルニガクサ、ノカンゾウ、ハエドクソウ、ハグロソウ、ハンゲショウ、ヒメジョオン、ママコノシリヌグイ、ミズヒキ、ミゾソバ、ミソハギ、ミツバ、メヤブマオ、ヤブカンゾウ、ヤブマオ、ヤブミョウガ、ヤマユリ
（花そろそろ終わり）アイイロニワゼキショウ、オオチドメ、クサノオウ、クサフジ、シロツメクサ、トモエソウ、ナガバハエドクソウ、ニワゼキショウ、ネジバナ、ヒメガマ

　見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
　チョウ類…アゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、ジャコウアゲハ、アオスジアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ、トラフシジミ、ムラサキシジミ、ルリタテハ、コミスジ、ヒカゲチョウ
　トンボ類…シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、コシアキトンボ、ノシメトンボ、チョウトンボ、アジアイトトンボ
　アブ類…ホソヒラタアブ、ヒメヒラタアブsp.、クロバネツリアブ　
　ハエ類…ミスジミバエ、キンバエsp.
　ハチ類…セグロカブラハバチ（ニホンチュウレンジから訂正）、スズバチ、セグロアシナガバチ、コアシナガバチ、オオスズメバチ、クマバチ
アリ類…クロオオアリ、アミメアリ
　カメムシ類…アメンボ
　甲虫類…トホシテントウ、クロウリハムシ、オオヒラタシデムシ幼虫
　セミ類…ニイニイゼミ
　蛾類…ホタルガ
〔クモ類〕…ナガコガネグモ幼虫、ザトウムシ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、カルガモ、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、ウシガエル、カナヘビ、ミスジマイマイ、アオダイショウ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、オカダンゴムシ、タヌキ