生物記録情報

2012.7.18
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はヌマトラノオの花、シオデの花、タケニグサの花です。
 ヌマトラノオはサクラソウ科オカトラノオ属の多年草で、沼などの湿ったところに見られます。先に咲き始めたイヌヌマトラノオと同じ仲間でよく似ています。イヌヌマトラノオに比べ、全体に細身で穂が真っ直ぐに上に伸びており、花の付き方もまばらです。水生植物園で見られます。
 シオデはユリ科シオデ属のつる性の多年草で、雌雄異株です。名前の由来はアイヌ語の「シュウオンデ」から来ているといわれています。若芽は山のアスパラガスと言われ、古くから山菜として親しまれています。秋には実が黒く熟します。園内でも時々見られるルリタテハの食草で、幼虫の姿が見られることもあります。水生植物園と路傍植物園で見られます。
 タケニグサはケシ科タケニグサ属の多年草です。日当たりのよいところに生えます。「竹に似た草」という意味で、竹のように茎が中空で、草丈が高いことから名付けられたと言われています。また別名のチャンパギクは葉や茎の形容が、日本の草でありながら、日本離れしたものに見えることから付けられました。チャンパ(安南国(あんなん)とは、現在のベトナムのことです。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ノブドウ、マンリョウ
(花の見頃)エビヅル、トウネズミモチ、ヤマハギ
(花そろそろ終わり)ネムノキ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)イノコズチ、ダイコンソウ、ツユクサ、ヌスビトハギ、ヌマトラノオ、ハシカグサ、ヘクソカズラ、マツカゼソウ、ミズタマソウ、ヤブラン、ヤマノイモ、ヤマハッカ、ユウガギク
(花の見頃)アキカラマツ、アサザ、アズマカモメヅル、イヌヌマトラノオ、オオバギボウシ、オニドコロ、キキョウ、ギンミズヒキ、コバノカモメヅル、サガミラン、シオデ、ジャノヒゲ、シロネ、ソクズ、タカトウダイ、タケニグサ、チゴザサ、ツルニガクサ、ノカンゾウ、ハエドクソウ、ハグロソウ、ヒメジョオン、ママコノシリヌグイ、ミズヒキ、ミゾソバ、ミソハギ、メヤブマオ、ヤブカンゾウ、ヤブマオ、ヤブミョウガ、ヤマユリ
(花そろそろ終わり)アイイロニワゼキショウ、アキノウナギツカミ、オオチドメ、オカトラノオ、クサフジ、ケキツネノボタン、シロツメクサ、チダケサシ、ナガバハエドクソウ、ハンゲショウ、ホタルブクロ、マヤラン、ミツバ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…アゲハ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、アカボシゴマダラ、ヒカゲチョウ、チャバネセセリ
 トンボ類…ギンヤンマ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボ、コシアキトンボ、ノシメトンボ、チョウトンボ
 アブ類…ホソヒラタアブ、クロバネツリアブ、コウヤツリアブ
 ハチ類…クマバチ、セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、スズバチ、セグロアシナガバチ、コンボウヤセバチ、クマバチ
 アリ類…クロオオアリ、アミメアリ
 カメムシ類…アメンボ、クサギカメムシ
 甲虫類…クロウリハムシ、マメコガネ、ナミテントウ、ニジュウヤホシテントウ、オオヒラタシデムシ、アオカメノコハムシ
 セミ類…ニイニイゼミ、ヒグラシ
 ハゴロモ類…アミガサハゴロモ
 蛾類…シタキモモブトスカシバ
〔クモ類〕…ナガコガネグモ幼虫、ジョロウグモ幼虫
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ツバメ、コゲラ、カルガモ、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、ウシガエル、ミスジマイマイ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、アメリカザリガニ、オカダンゴムシ、ホンドタヌキ
ヌマトラノオの花
ヌマトラノオの花
シオデの花
シオデの花
タケニグサの花
タケニグサの花
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