生物記録情報

2012.8.15
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はキツネノカミソリの花、コバギボウシの花、ダイコンソウの花です。
 キツネノカミソリはヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草です。葉は早春に出ますが、この形がカミソリの刃に似ることからこの名前があります。ヒガンバナと同様に花の時期には葉は枯れてありません。路傍植物園と武蔵野植物園でオレンジ色の花が目立ちます。
 コバギボウシはユリ科ギボウシ属の多年草です。本州中部以北の湿地に生えます。同じ仲間のオオバギボウシの開花期は1ヶ月ほど前で、7月3日の見頃情報で紹介しました。名前は葉の小さなギボウシという意味ですが、葉も花もオオバギボウシに比べると、はるかに小さいです。クマバチがよく訪れているのを見かけますが、体の大きなクマバチは花の中に入れず、花の外側から口を差し込んで蜜を吸っています。花粉を運ばないこの方法を「盗蜜」と呼びます。コバギボウシは水生植物園など園内各所で見られます。
 ダイコンソウはバラ科ダイコンソウ属の多年草です。根生葉がダイコンの葉に似ていることから名付けられました。花のあと花柱の先が強く鉤状に曲がって実となり、秋には動物の毛などに付くいわゆる「ひっつき虫」となり、種子が散布されます。園内各所で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)キジョラン、サネカズラ、タラノキ
(花の見頃)アオツヅラフジ、エビヅル、カクレミノ、クサギ、クズ、ノブドウ
(花そろそろ終わり)カラスザンショウ、マンリョウ、ヤマハギ

〔草〕
(咲き始め)イノコズチ、ウリクサ、カナムグラ、ガンクビソウ、キツネノマゴ、ゲンノショウコ、シロバナキツネノマゴ、シロバナサクラタデ、ツルマメ、トラノオスズカケ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ノシラン、ヒヨドリバナ、モミジガサ、ユウガギク
(花の見頃)アキカラマツ、アズマカモメヅル、エゾアブラガヤ、オオヒナノウスツボ、オトギリソウ、オニドコロ、キツネノカミソリ、キンミズヒキ、コバギボウシ、コバノカモメヅル、コヤブタバコ、サワヒヨドリ、シュロソウ、シロネ、ソクズ、ダイコンソウ、タカトウダイ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ヌスビトハギ、ヌマトラノオ、ハグロソウ、ハシカグサ、フシグロセンノウ、ヘクソカズラ、マツカゼソウ、ママコノシリヌグイ、ミズタマソウ、ミソハギ、メハジキ、メヤブマオ、ヤブミョウガ、ヤブラン、ヤマノイモ
(花そろそろ終わり)イヌヌマトラノオ、キキョウ、ケキツネノボタン、シロツメクサ、タケニグサ、ツルニガクサ、ハエドクソウ、ヒメジョオン、ミズヒキ、ミゾソバ、ミョウガ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 トンボ類…ギンヤンマ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、コシアキトンボ
 カマキリ類…オオカマキリ
 バッタ類…ショウリョウバッタ
 カメムシ類…アメンボ、オオモンシロナガカメムシ、ニイニイゼミ、ヒグラシ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ
 チョウ類…アオスジアゲハ、アゲハ、クロアゲハ、キチョウ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラ、サトキマダラヒカゲ
 甲虫類…マメコガネ、アオドウガネ、カブトムシ、ニジュウヤホシテントウ、ヨツスジトラカミキリ
 ハチ類…セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、ハラナガツチバチ、クロオオアリ、アミメアリ、オオモンクロベッコウ、セグロアシナガバチ、コガタスズメバチ、オオスズメバチ、ハラアカハキリバチヤドリ、ツルガハキリバチ、クマバチ
 ハエ類…クロバネツリアブ、ホソヒラタアブ、タカサゴハラブトハナアブ、キンバエsp.
〔クモ類〕…カタハリウズグモ、オナガグモ、ジョロウグモ、ナガコガネグモ、ハナグモ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、ウシガエル、カナヘビ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、アメリカザリガニ、オカダンゴムシ、ホンドタヌキ、ミスジマイマイ
キツネノカミソリの花
キツネノカミソリの花
コバギボウシの花
コバギボウシの花
ダイコンソウの花
ダイコンソウの花
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