生物記録情報

2012.8.29
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はヌスビトハギの花、コバノカモメヅルの花、ノシランの花です。
 ヌスビトハギはマメ科ヌスビトハギ属の多年草です。果実の形が盗人の足跡に似ていることからこのような名前が付きました。名前は物騒ですが、ピンク色の小さな可憐な花を咲かせます。早く咲き始めたものには果実も出来はじめています。秋になり成熟するといわゆる「ひっつき虫」となり、表面にかぎ状の毛が密生し、衣服などに付きます。路傍植物園・水生植物園・武蔵野植物園など各所で見られます。
 コバノカモメヅルはガガイモ科カモメヅル属のツル性の多年草です。径が1pにも満たない小さな花ですが、赤紫の色と星のような形が特徴的です。秋にできる種子は先に長い毛があり、風に乗って散布されます。白花品をアズマカモメヅルと呼び、水生植物園で同時に見ることができます。
 ノシランは、ユリ科ジャノヒゲ属の多年草です。白い花を咲かせていますが、冬の間の美しい青色の種子が目立ちます。ノシランという名前の由来は葉の形から来ていると言われますが、諸説あります。「ノシ」は進物や贈答品に添える「熨斗(のし)」に似ているとか、「ラン」は蘭の葉に似ているとか。森の小道、路傍植物園、水生植物園などで見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)センニンソウ
(花の見頃)アオツヅラフジ、エビヅル、クズ、サネカズラ、ノブドウ、ヤマハギ
(花そろそろ終わり)キジョラン

〔草〕
(咲き始め)オトコエシ、ゲンノショウコ、シラヤマギク、タイアザミ、ツルボ、トラノオスズカケ、ノハラアザミ、ノブキ、モミジガサ、ワレモコウ
(花の見頃)アズマカモメヅル、イノコズチ、ウリクサ、エゾアブラガヤ、オオヒナノウスツボ、オニドコロ、オヒシバ、カナムグラ、ガンクビソウ、キツネノマゴ、キンミズヒキ、コバギボウシ、コバノカモメヅル、コヤブタバコ、サワヒヨドリ、シロバナキツネノマゴ、シロバナサクラタデ、スズメノヒエ、ソクズ、ダイコンソウ、タカトウダイ、チカラシバ、ツユクサ、ツルマメ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ヌスビトハギ、ノシラン、ハシカグサ、ヒヨドリジョウゴ、ヒヨドリバナ、ヘクソカズラ、マツカゼソウ、ママコノシリヌグイ、ミソハギ、メヒシバ、ヤブガラシ、ヤブミョウガ、ヤブラン、ヤマノイモ、ユウガギク
(花そろそろ終わり)アキカラマツ、イヌヌマトラノオ、キキョウ、キツネノカミソリ、ケキツネノボタン、シュロソウ、シロネ、ツリガネニンジン、ヌマトラノオ、ハエドクソウ、ハグロソウ、ヒメジョオン、ミズタマソウ、ミズヒキ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 トンボ類…オニヤンマ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ノシメトンボ
 バッタ類…アオマツムシ
 カメムシ類…アメンボ、ヨコズナサシガメ、チャバネアオカメムシ、ヒグラシ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、アオバハゴロモ
 アミメカゲロウ類…クサカゲロウ
チョウ類…アオスジアゲハ、アゲハ、クロアゲハ、キチョウ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、サトキマダラヒカゲ、イチモンジセセリ
 甲虫類…オオヒラタシデムシ、マメコガネ、アオドウガネ、ニジュウヤホシテントウ、クロウリハムシ
 ハチ類…セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、コンボウヤセバチ、ハラナガツチバチ、クロオオアリ、アミメアリ、オオモンクロベッコウ、オオフタオビドロバチ、キイロスズメバチ、アメリカジガバチ、ツルガハキリバチ、クマバチ
 ハエ類…トゲツヤヘラクチイシアブ、ホソヒラタアブ、ヒメヒラタアブsp.、タカサゴモモブトハナアブ
〔クモ類〕…オオシロカネグモ、ジョロウグモ、ナガコガネグモ、ハナグモ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、ツバメ、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、カナヘビ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、アメリカザリガニ、オカダンゴムシ、ミスジマイマイ
ヌスビトハギの花
ヌスビトハギの花
コバノカモメヅルの花
コバノカモメヅルの花
ノシランの花
ノシランの花
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