生物記録情報

2012.3.22
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はアマナの花、カタクリの花、シュンランの花です。
 「春植物」が次々と開花し園内は少しずつ春らしくなっています。「春植物」とは、落葉広葉樹がまだ葉を広げる前の林床で太陽を浴びて花を咲かせ、木の葉で陰になる初夏には地上部が枯れてしまい、地下の根茎や種子で後の季節を過ごす植物のことです。「スプリングエフェメラル(「春の妖精」という意味)」とも言われます。アマナやカタクリはその仲間になります。
 アマナはユリ科アマナ属で、先に開花したヒロハアマナとよく似ています。チューリップに近い仲間で白い花を咲かせ、鱗茎(球根)が甘いことが名前のいわれです。ヒロハアマナについては3月14日の見頃情報をご覧ください。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 カタクリはユリ科カタクリ属の多年草です。誰もが知る「春植物」の代表的な種で、美しい花を咲かせます。片栗粉は昔この球根から作りました。武蔵野植物園で見られます。まだつぼみが多いのでこれから続々と開花するでしょう。
 シュンランはラン科シュンラン属の多年草です。「春蘭」と書き、まさに春に咲く代表的なランで、他のランに先駆けて開花します。武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ウグイスカグラ、ウメ、キブシ、ヒイラギナンテン
(花の見頃)アセビ、シロヤブツバキ、スギ、ツノハシバミ、モクレイシ、ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)マンサク
(実の見頃)ムクロジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、センリョウ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)アズマイチゲ、カタクリ、シュンラン、フッキソウ、ヤマルリソウ
(花の見頃)アオイスミレ、アマナ、スギナ、ヒメカンスゲ、ヒロハアマナ、フキ、ミヤマカンスゲ、ユキワリイチゲ
(花そろそろ終わり)フクジュソウ
(実の見頃)ジャノヒゲ、ノシラン、ヒメガマ、ヤブラン
(紅葉)アカハナワラビ、オオハナワラビ、オニタビラコ、キランソウ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 コカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘、オオカマキリ卵鞘
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、スズメ、シメ、カワラヒワ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、ダイサギ、カルガモ、キジバト、ドバト
アマナの花
アマナの花
カタクリの花
カタクリの花
シュンランの花
シュンランの花
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