生物記録情報

2012.3.14
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はヒロハアマナの花、アオイスミレの花、ミヤマカンスゲの花です。
 ヒロハアマナはユリ科アマナ属の多年草です。園芸品種の多いチューリップに近い植物です。同じ仲間のアマナより少し早く咲き始めます。ヒロハアマナの葉は、名前の通り幅広で、中央に太い白線が走っている特徴を持っています。「アマナ」という名前は鱗茎(球根)が甘いことから来ています。どちらも現在、武蔵野植物園で見られます
 アオイスミレはスミレ科スミレ属の多年草で、他のスミレに先駆けて開花します。このスミレの特徴は太くて短い距があり、花弁が波立ち、葉が丸いことです。花弁の色は普通、白色から淡紫色です。名前の「アオイ」は、葉の形が、徳川家の家紋の「葵」(ウマノスズクサ科のフタバアオイのこと)の葉に似ていることから付けられました。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ミヤマカンスゲはカヤツリグサ科スゲ属の常緑多年草です。この仲間は形態的な特徴が似ていて、区別するのはなかなか面倒なことです。武蔵野植物園で多く見られますが、これより葉の細いヒメカンスゲも近くに生えています。花茎の頂にあるクリーム色の小穂は雄花穂です。雌花穂はその下に付きますが、まだ咲いていません。

〔樹木〕
(咲き始め)ウグイスカグラ、ウメ、ヒイラギナンテン
(花の見頃)アセビ、シロヤブツバキ、スギ、マンサク、モクレイシ、ヤブツバキ
(実の見頃)マンリョウ、ムクロジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、センリョウ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)アオイスミレ、アズマイチゲ、アマナ、ヒメカンスゲ
(花の見頃)ヒロハアマナ、フキ、ミヤマカンスゲ、ユキワリイチゲ
(花そろそろ終わり)フクジュソウ
(実の見頃)ジャノヒゲ、ノシラン、ヒメガマ、ヤブラン
(紅葉)アカハナワラビ、アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ、オニタビラコ、キランソウ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 フユシャクsp、ヨコヅナサシガメ幼虫、コカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘、オオカマキリ卵鞘、アブラムシsp
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、スズメ、シメ、カワラヒワ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、カワセミ、コゲラ、ダイサギ、カルガモ、キジバト、ドバト
ヒロハアマナの花
ヒロハアマナの花
アオイスミレの花
アオイスミレの花
ミヤマカンスゲ
ミヤマカンスゲ
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