生物記録情報

2012.2.1
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はハンノキの花、ユキワリイチゲの花、ジャノヒゲの実です。
 ハンノキはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木で、湿地に生育します。水生植物園にあるハンノキの大木を見上げると、枝の先端から尾状の雄花序が垂れ下がっています。垂直に垂れ下がっているものが開花した雄花序で、花粉は黄色味を帯びています。まだ赤っぽいつぼみの方が多いです。雌花序は枝の途中にあり、あまり目立ちません。
 ユキワリイチゲはキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。晴れた日には、薄紫の花が開いているのを見ることができます。花弁のように見えるのはがく片です。落葉樹の葉が開く前の日光を受けて咲く春植物の先駆けです。武蔵野植物園で、現在4輪ほど開花しているのが見られます。
 ジャノヒゲはユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。名前は葉を蛇の髭に見立てたものですが、竜の髭に見立てて別名リュウノヒゲとも言います。ジャノヒゲの葉の茂みの中に見える青い実のように見えるものは種子で、ヤブランと同じように早期に果皮がはがれ落ちてしまうので種子だけが成熟します。いもりの池から水鳥の沼への園路沿いで見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ハンノキ、ヤブツバキ
(実の見頃)アオキ、イイギリ、カラスザンショウ、コウヤボウキ、サルトリイバラ、シロミノマンリョウ、センリョウ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、センリョウ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)ユキワリイチゲ
(実の見頃)アマチャヅル、カラスウリ、シオデ、ジャノヒゲ、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉)オオハナワラビ、キランソウ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ユキワリイチゲ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 ヨコヅナサシガメ幼虫、トホシテントウ幼虫、コカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、オオタカ、ダイサギ
ハンノキの花
ハンノキの花
ユキワリイチゲの花
ユキワリイチゲの花
ジャノヒゲの実
ジャノヒゲの実
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