生物記録情報

2012.1.18
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はセンリョウの実、ヘクソカズラの実、ハシブトガラスの巣です。
 センリョウ(千両)はセンリョウ科センリョウ属の常緑小低木です。本州中部以西から東アジアの常緑林内の半日陰の場所に自生します。冬に赤い美しい実を付け、マンリョウ(万両)、カラタチバナ(別名を百両)、ヤブコウジ(別名を十両)とともに縁起物として正月飾りに使われます。付ける実の数に準じて名前が付けられました。花は昨年は6月下旬頃に咲きました。路傍植物園で見られます。
ヘクソカズラはアカネ科ヘクソカズラ属のツル性の草本です。冬枯れの水生植物園で黄金色の実が目につきます。名前のいわれは草全体の臭いからです。昨年は7月下旬から9月上旬にかけてかわいらしい花が見られました。8月17日の見頃情報をご覧ください。
 冬の間、落葉樹が葉を落としその枝振りがあらわになると、思いがけないものを発見することがあります。大木の場合、前年に使われたハシブトガラスの巣をはっきりと目にすることもしばしばです。森の小道から武蔵野植物園に通じる道沿いに、赤い実を付けたイイギリのみごとな大木があり、その枝に小枝を組んだ巣がありました。

〔樹木〕
(咲き始め)ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)ヤツデ
(実の見頃)アオキ、イイギリ、イボタノキ、カラスザンショウ、ケンポナシ、サルトリイバラ、シロダモ、シロミノマンリョウ、センリョウ、トウネズミモチ、ノイバラ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、センリョウ、ヤブコウジ

〔草〕
(実の見頃)カラスウリ、カラスノゴマ、コガマ、シオデ、ジャノヒゲ、ヒメガマ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、モミジガサ、ヤブラン
(紅葉)スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 ヨコヅナサシガメ幼虫、トホシテントウ幼虫
〔鳥類〕
 メジロ、コゲラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、アオジ、ウグイス、シロハラ、シメ、ツグミ、ドバト
センリョウの実
センリョウの実
ヘクソカズラの実
ヘクソカズラの実
ハシブトガラスの巣
ハシブトガラスの巣
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