生物記録情報

2011.11.2
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はキチジョウソウの花、オオニガナの花、タイワンホトトギスの花です。
 キチジョウソウはユリ科キチジョウソウ属の常緑多年草です。「吉祥草」と書き、これを植えた家で吉事があると花が咲くということから、名前が付けられました。実際には、自然教育園では毎年花を咲かせています。樹林内の木陰に生えます。路傍植物園、ひょうたん池の前、館跡コースで小群落を作っています。
 オオニガナはキク科フクオウソウ属の多年草で、湿地に自生します。アキノノゲシに似ていますが、葉の形が異なり、花は大型で色も鮮やかです。東京都の絶滅危惧種となっています。水生植物園で見られます。
 タイワンホトトギスはユリ科ホトトギス属の多年草です。園内ですでに咲き終わったヤマホトトギス、ホトトギスと同じ仲間です。台湾と沖縄に自生します。園内では1昨年までは記録されていませんでしたが、昨年武蔵野植物園で開花しました。植栽したわけではないので、理由は不明です。すでにあった他のホトトギスの仲間と比べると大きな株で、開花期にはとても目立ちます。また花自体も大きく華やかで、ホトトギスとの交雑種である可能性があります。タイワンホトトギスの特徴としては、茎の頂点で花枝がよく枝分かれして多くの花をつけていることです。

〔樹木〕
(咲き始め)キヅタ、ヤツデ
(花の見頃)クコ、サザンカ、チャノキ
(花そろそろ終わり)タマサンゴ
(実の見頃)イイギリ、ガマズミ、クサギ、ケンポナシ、コナラ、ゴンズイ、サネカズラ、サルトリイバラ、サワフタギ、シラカシ、シロダモ、スダジイ、センリョウ、ツクバネガシ、ノイバラ、ノブドウ、ヒサカキ、ヒメグルミ、マユミ、ムクノキ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ、ヤマコウバシ

〔草〕
(花の見頃)アワコガネギク、オオニガナ、カンアオイ、カントウヨメナ、キセルアザミ、キチジョウソウ、シロヨメナ、セイタカアワダチソウ、タイアザミ、タイワンホトトギス、ネズミノオ、ハナタデ、ヤクシソウ、ユウガギク、リンドウ
(花そろそろ終わり)コメナモミ、シラヤマギク、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ヌカキビ、ネズミガヤ、ノハラアザミ、ミゾソバ、ヤブタバコ、ヤマハッカ、ワレモコウ
(実の見頃)カラスウリ、キンミズヒキ、ダイコンソウ、ツルマメ、ヒメガマ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ヤブミョウガ、ヨウシュヤマゴボウ

 見られた昆虫、クモ、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…クロアゲハ、アオスジアゲハ、キチョウ、ヤマトシジミ、ツマグロヒョウモン、キタテハ、ルリタテハ蛹、イチモンジセセリ
 トンボ類…アキアカネ
蛾類…ホシホウジャク
 ハチ類…ハラナガツチバチ、クマバチ、キイロスズメバチ
 アブ類…ホソヒラタアブ、アシブトハナアブ
 バッタ類…コバネイナゴ、アオマツムシ、ツヅレサセコオロギ
 その他…アメンボ

〔クモ類〕
ジョロウグモ

〔鳥類〕
 スズメ、メジロ、コゲラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、モズ、アオジ、キセキレイ、ドバト
〔その他〕
 クサガメ、メダカ、ヨシノボリ、モツゴ、スジエビ、アメリカザリガニ、タヌキ
キチジョウソウの花
キチジョウソウの花
オオニガナの花
オオニガナの花
タイワンホトトギスの花
タイワンホトトギスの花
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