生物記録情報

2011.10.19
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はシロヨメナ・ユウガギク・シラヤマギクの花、タイアザミの花、サネカズラの実です。
 俗に「ノギク」と呼ばれるキクの花が現在3種類見られます。秋の風物詩と言えるでしょう。キク科シオン属のシラヤマギクとシロヨメナ、ヨメナ属のユウガギクとカントウヨメナです。園内のカントウヨメナはやや薄い紫色をしていますが、他の3種は白色です。シラヤマギクとシロヨメナは路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。ユウガギクは「抽香菊」と書き、(ユズ)の香りの菊という意味です。若い葉をつまんで指先でもむとユズの香りがします。路傍植物園、水生植物園、武蔵野植物園で見られます。カントウヨメナは少なく水鳥の沼付近でのみ見られます。
 タイアザミはキク科アザミ属の多年草です。この仲間は秋に開花する種が多く、アザミと言えば、代表的な秋の野草の1つでしょう。アザミの語源ははっきりしていませんが、葉にトゲの多いことから、沖縄八重山地方の方言でトゲを意味する「アザ」を語源とする説や、「驚きあきれる」という意味の「あざむ」から来ているという説などがあります。タイアザミは「大薊」と書き、大きなアザミという意味です。同じ仲間のノハラアザミも水生植物園で見られます。
 サネカズラはマツブサ科サネカズラ属の常緑のツル性木本です。「実葛」と書き、実が美しいかずらという意味です。また、昔、どろどろした樹液を水で薄めヘアトニックのようにして使っていたことから、「美男葛(びなんかずら)」の別名もあります。園内各所で見られます。雌雄異花で本年は7月末から9月中旬にかけて花が見られました。

〔樹木〕
(咲き始め)サザンカ
(花の見頃)チャノキ
(花そろそろ終わり)タマサンゴ
(実の見頃)アブラチャン、イイギリ、エノキ、ガマズミ、クサギ、ケンポナシ、コナラ、コブシ、ゴンズイ、サネカズラ、サワフタギ、シラカシ、シロダモ、スダジイ、タマサンゴ、ツクバネガシ、ノイバラ、ノブドウ、ヒメグルミ、ムクノキ、ヤブコウジ、ヤマコウバシ

〔草〕
(咲き始め)ヌカキビ、ノガリヤス、リンドウ
(花の見頃)アキノウナギツカミ、カントウヨメナ、ゲンノショウコ、コブナグサ、コメナモミ、シラヤマギク、シロヨメナ、セイタカアワダチソウ、タイアザミ、ネズミガヤ、ネズミノオ、ノダケ、ノハラアザミ、ハナタデ、ヒメアシボソ、フタバハギ、ホトトギス、ミゾソバ、ヤクシソウ、ヤブタバコ、ヤマハッカ、ユウガギク、ヨシ、ワレモコウ
(花そろそろ終わり)アブラススキ、アメリカセンダングサ、イヌショウマ、オオバコ、オギ、キツネノマゴ、キバナアキギリ、キンミズヒキ、サワヒヨドリ、シロバナキツネノマゴ、シロバナサクラタデ、ススキ、タカトウダイ、ツリガネニンジン、ツリフネソウ、テンニンソウ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ヒメジソ、ヒヨドリバナ、フジバカマ、ボントクタデ、マツカゼソウ、マルバフジバカマ
(実の見頃)カラスウリ、キンミズヒキ、ダイコンソウ、ツルマメ、ヌスビトハギ、ノブキ、ヘクソカズラ、ヤブミョウガ、ヨウシュヤマゴボウ

 見られた昆虫、クモ、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…クロアゲハ、ルリタテハ幼虫
 蛾類…ホシホウジャク
 ハチ類…ハラナガツチバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ
 アブ類…アシブトハナアブ
 バッタ類…アオマツムシ、ツヅレサセコオロギ、コバネイナゴ、オオカマキリ
 その他…アメンボ、アカスジキンカメムシ幼虫

〔クモ類〕
ジョロウグモ、ナガコガネグモ、ジグモ、ハナグモ

〔鳥類〕
 オオタカ、スズメ、メジロ、コゲラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ムクドリ、ハシブトガラス
〔その他〕
 カナヘビ、ウシガエル、クサガメ、メダカ、ヨシノボリ、モツゴ、スジエビ、アメリカザリガニ
シロヨメナ・ユウガギク・シラヤマギクの花
シロヨメナ・ユウガギク・シラヤマギクの花
タイアザミの花
タイアザミの花
サネカズラの実
サネカズラの実
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