生物記録情報

2011.6.15
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はハンカイソウの花、クガイソウの花、ノビルの花です。
 ハンカイソウはキク科メタカラコウ属の多年草です。静岡県以西の山地の湿ったところに自生します。葉も花も大型で目立ちます。この壮大な草の姿を、三国志劉邦の護衛役を務めた豪傑「樊會(はんかい)」に見立てたことが名前の由来です。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 クガイソウはゴマノハグサ科クガイソウ属の多年草です。茎に葉が3枚から8枚ほど輪生し、それが9段くらいの層になることから、「九階草」あるいは「九蓋草」と呼ばれるようになりました。茎の先端に薄紫色の長い穂状の花序をつけ、それが風に揺れる様子は風情があります。水生植物園で見られます。
 ノビルはユリ科ネギ属の多年草です。古く中国から渡来した史前帰化植物である。和名は野に生えるヒルという意味。ヒルとはネギやニラなどのにおいがあり食用とするものの昔の総称であり、食べるとヒリヒリするところから来たらしいです。早春に青々とした細い葉を出し、掘り出した鱗茎は食用とされます。現在、花茎が伸び、かわいらしい白い花を咲かせているのが水生植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ナンテン、ムクロジ
(花の見頃)ガクアジサイ、ケンポナシ、テイカカズラ、ネズミモチ、ハマクサギ、ムラサキシキブ、ヤマアジサイ
(花そろそろ終わり)ヤマボウシ

〔草〕
(咲き始め)イヌヌマトラノオ、タカトウダイ、チゴザサ、ツユクサ、ホタルブクロ
(花の見頃)アイイロニワゼキショウ、アサザ、ウシハコベ、オオバコ、カモジグサ、クガイソウ、クサノオウ、クサフジ、クララ、コナスビ、コモチマネングサ、シロツメクサ、スズメノカタビラ、ツメクサ、ドクダミ、ナガバハエドクソウ、ニワゼキショウ、ノハナショウブ、ノビル、ハンカイソウ、ヒメジョオン、ヤブレガサ
(花そろそろ終わり)ウマノミツバ、オニスゲ、オニタビラコ、オヘビイチゴ、キクムグラ、フトイ
ハンカイソウの花
ハンカイソウの花
クガイソウの花
クガイソウの花
ノビルの花
ノビルの花
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