生物記録情報

2011.5.18
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はガマズミの花、エゴノキの花、ノイバラの花です。
 ガマズミはスイカズラ科ガマズミ属の落葉低木です。この「ガマ」という奇妙な名前の由来は不明で、「ズミ」は酸実(酸っぱい実)に由来するのではと言われています。秋に実は赤く熟し、鳥の餌となっています。タネが鳥により散布され、路傍植物園など園内各所で見られます。
 エゴノキはエゴノキ科エゴノキ属の落葉高木です。エゴノキの花は、すでに花が終わった同じ仲間のハクウンボクの花によく似ています(2011.5.5の植物見頃情報を参照)。小枝の先に房状に下向きの花を付けます。下から見上げると枝いっぱいに無数の花がぶら下がる様子が美しいです。名前の由来は、果皮にサポニンが含まれるので、果皮をなめるとのどを刺激して「えぐい」ことからです。種子はヤマガラの大好物で、冬になるとヤマガラがこの木に盛んにやってきます。ヤマガラは果皮を除去し、殻を割って種子の胚乳だけを食べるので、毒の害はないのでしょう。水生植物園・武蔵野植物園・水鳥の沼付近など園内各所で見られます。
 ノイバラはバラ科バラ属の半つる性の落葉低木です。沖縄を除く全国の山野に自生するバラで、甘い香りがあります。裸地や河原、湿地などの日当たりの良い場所を好みます。名前は野に生えるイバラ、すなわち刺のある植物という意味です。水生植物園と中央湿地などで見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)イイギリ、ウツギ、ゴンズイ、ナワシロイチゴ
(花の見頃)エゴノキ、ガマズミ、コアジサイ、コゴメウツギ、シュロ、スダジイ、ノイバラ、ホオノキ、マユミ、マルバウツギ
(花そろそろ終わり)ジャケツイバラ、トベラ、ミズキ

〔草〕
(咲き始め)イヌガラシ、コナスビ、ヌカボ
(花の見頃)アイイロニワゼキショウ、オオバコ、オヘビイチゴ、カキツバタ、カニツリグサ、キショウブ、キュウリグサ、クサノオウ、サイハイラン、シロツメクサ、トウバナ、ニワゼキショウ、ハナイバナ、ハルジオン、フタリシズカ、フトイ、ヘビイチゴ
(花そろそろ終わり)オニタビラコ、キクムグラ、キンラン、シャガ、スイバ、チョウジソウ、ミゾイチゴツナギ、ムラサキサギゴケ、ヤブスゲ、ヤブタビラコ
ガマズミの花
ガマズミの花
エゴノキの花
エゴノキの花
ノイバラの花
ノイバラの花
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