生物記録情報

2011.1.26
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はハンノキの花、アオキの実、ヤブランの種子です。
 ハンノキはカバノキ科ハンノキ属の落葉高木で、湿地に生育します。水生植物園にある大木を見上げると、枝の先端についた尾状の雄花序が垂れ下がっています。垂直に垂れ下がっているものが開花した雄花序で、黄色味を帯びていますが、これは花粉の色です。まだまだつぼみが多いです。雌花序は枝の途中にあります。
 アオキはミズキ科アオキ属の常緑低木です。葉や枝・幹が緑色であることから、古くは「青木葉」と呼ばれ、それが和名属名の由来となっています。4月に咲く花は地味ですが、赤く大きな実は目立ち、野鳥の餌となります。園内全域で見られます。
 ヤブランは、ユリ科ヤブラン属の多年草です。花は薄紫色で、園内では昨年は7月末から10月中頃まで見られました。常緑で花が美しいので、庭や公園などにも植えられるお馴染みの植物です。名前の由来は葉がランの仲間に似ているためです。ヤブランの実はジャノヒゲと同様に、黒く熟した実のように見えるものは種子で、早期に果皮がはがれ落ちてしまうので種子だけが成熟します。種子は始めは緑色です。園内各所で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ウグイスカグラ、シロヤブツバキ、ハンノキ、ヤブツバキ
(実の見頃)アオキ、カラタチバナ、コウヤボウキ、サルトリイバラ、シロミノマンリョウ、センリョウ、ネムノキ、ノイバラ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)ユキワリイチゲ
(花の見頃)カンアオイ
(実の見頃)イヌホオズキ、カラスウリ、ジャノヒゲ、ノシラン、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉)オヘビイチゴ、ショウジョウバカマ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ラショウモンカズラ
ハンノキの花
ハンノキの花
アオキの実
アオキの実
ヤブランの種子
ヤブランの種子
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