生物記録情報

2011.2.2
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はネムノキの実、ノシランの種子、草本3種の実です。
 ネムノキはマメ科ネムノキ属の落葉高木です。夕方葉が閉じるので、この名があります。武蔵野植物園で、遙か頭上に見える枝に多く残った茶色い鞘(豆果)が風に揺れるのを見ることができます。足下では落ちた鞘の中にある種子を見ることもできます。
 ノシランは、ユリ科ジャノヒゲ属の多年草です。ジャノヒゲより株全体も葉も、青く美しい種子も遙かに大きいです。白い花が8月中旬から9月中旬にかけて、見られます(2010.8.25の見頃情報を参照)。園内各所に生えていますが、熟した種子が多く見られる株は少ないです。
 武蔵野植物園の枯れ野の中で、秋に花を咲かせていた草本が実を付けて今や種子を飛ばそうとしている様子を見ることができます。キク科のタイアザミとシラヤマギクの種子には綿毛のようなものが付いています。オミナエシ科のオトコエシの種子には翼のようなものが付いています。いずれも風によって運ばれやすくなっています。

〔樹木〕
(咲き始め)アセビ、ウグイスカグラ、シロヤブツバキ、ヤブツバキ
(花の見頃)ハンノキ
(実の見頃)アオキ、カラタチバナ、コウヤボウキ、サルトリイバラ、センリョウ、ネムノキ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)フクジュソウ、ユキワリイチゲ
(花の見頃)カンアオイ
(実の見頃)イヌホオズキ、カラスウリ、ジャノヒゲ、ノシラン、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉)オオハナワラビ、キランソウ、ショウジョウバカマ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ヤマルリソウ、ラショウモンカズラ
ネムノキの実
ネムノキの実
ノシランの種子
ノシランの種子
草本3種の実
草本3種の実
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