生物記録情報

2010.6.17
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はクサフジの花、ホタルブクロの花、ガクアジサイの花です。
 クサフジと言う名前は、藤に似た花を咲かせる草という意味です。フジの花の穂は垂れ下がりますが、クサフジの穂は上向きに花を咲かせます。日当たりのよい湿った草地に生える、マメ科ソラマメ属のつる性の多年草です。葉は羽状複葉で、先端は巻きひげになっています。水生植物園で見られます
 ホタルブクロはキキョウ科ホタルブクロ属の多年草です。乾燥した草地や道ばたなどに生えます。大きな釣り鐘状の花を下向きに咲かせます。名前は「ホタルを入れておく袋」という意味です。ちょうど開花時期に発生するホタルを持ち帰って遊んだのでしょうか。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 先に咲き始めた同じユキノシタ科アジサイ属のヤマアジサイはピークを過ぎ、ガクアジサイの花が見頃となっています。日本原産で関東・東海地方の海岸線に自生します。ガクアジサイの「ガク」については、中心部に集まった両性花を取り囲んだ白い大きな装飾花を額縁に見立てたことが、名前の由来です。アジサイの名前の由来は6月2日の植物見頃情報のヤマアジサイについての記述で触れた通りです。ヤマアジサイに比べると、花はより大型で、葉に光沢があります。ガクアジサイの花は武蔵野植物園と水鳥の沼付近で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め) アカメガシワ、センリョウ、ナンテン
(花の見頃) ガクアジサイ、ケンポナシ、ムラサキシキブ、ヤブニッケイ
(花そろそろ終わり) テイカカズラ、ナワシロイチゴ、ハマクサギ、ヤマアジサイ

〔草〕
(咲き始め) イヌヌマトラノオ、タカトウダイ、ツユクサ、トモエソウ、ノカンゾウ
(花の見頃) アイイロニワゼキショウ、アサザ、ウマノミツバ、オオチドメ、カタバミ、クガイソウ、クサノオウ、クサフジ、ケキツネノボタン、コモチマンネングサ、シロツメクサ、トウバナ、ドクダミ、ナガバハエドクソウ、ニワゼキショウ、ハエドクソウ、ハンカイソウ、ヒメジョオン、ホタルブクロ、ヤブレガサ、ヤマホタルブクロ
(花そろそろ終わり) オオバコ、オヘビイチゴ、クララ、コナスビ、スズメノカタビラ、ツメクサ、ノハナショウブ、ムラサキ
クサフジの花
クサフジの花
ホタルブクロの花
ホタルブクロの花
ガクアジサイの花
ガクアジサイの花
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