生物記録情報

2010.6.24
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はイヌヌマトラノオの花、チダケサシの花、ネムノキの花です。
 イヌヌマトラノオは、サクラソウ科オカトラノオ属の多年草です。オカトラノオとヌマトラノオの交雑種で双方の中間的な特徴を持っています。オカトラノオは草原や山地などに生えるのに対し、ヌマトラノオは沼のほとりや湿地などに生えます。自然教育園のイヌヌマトラノオは水生植物園の湿地に見られます。7月半ば頃にはヌマトラノオも水生植物園で咲き始めます。
 チダケサシはユキノシタ科チダケサシ属の多年草です。湿った草地などに生育します。「乳茸刺」と書き、チダケという食用のキノコを採り、持ち帰るときにこの草の茎に刺したことからこの名前があります。水生植物園で多く見られます。
 ネムノキはマメ科ネムノキ属の落葉高木です。夕方葉が閉じるので、この名があります。夜8時頃開花する一日花で、昼間には枯れてしまいますが、この日は午後3時頃にもまだ開いていました。武蔵野植物園と路傍植物園にありますが、遙か頭上に咲いているのが見られます。

 6月10日の見頃情報で咲き始めの「ホタルブクロ」は「ヤマホタルブクロ」の間違いでした。訂正してお詫び申し上げます。

〔樹木〕
(花の見頃) アカメガシワ、ガクアジサイ、ケンポナシ、センリョウ、ナンテン、ネムノキ、ムクロジ、ムラサキシキブ
(花そろそろ終わり) ヤマアジサイ

〔草〕
(咲き始め) オオバギボウシ、コヒルガオ、タケニグサ、ツユクサ、ヒメガマ、ミソハギ
(花の見頃) アイイロニワゼキショウ、アサザ、イヌヌマトラノオ、ウマノミツバ、オオチドメ、クサノオウ、ケキツネノボタン、シロツメクサ、タカトウダイ、チゴザサ、チダケサシ、トモエソウ、ナガバハエドクソウ、ノカンゾウ、ハエドクソウ、ハンゲショウ、ヒメジョオン、ホタルブクロ、ヤマホタルブクロ
(花そろそろ終わり) オオバコ、クサフジ、コナスビ、ツメクサ、トウバナ、ドクダミ、ニワゼキショウ、ハンカイソウ、ムラサキ、ヤブレガサ
イヌヌマトラノオの花
イヌヌマトラノオの花
チダケサシの花
チダケサシの花
ネムノキの花
ネムノキの花
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