生物記録情報

2010.5.19
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はガマズミの花、ノイバラの花、シュロの花です。
 ガマズミはスイカズラ科ガマズミ属の落葉低木です。この「ガマ」という奇妙な名前の由来は不明で、「ズミ」は酸実(酸っぱい実)に由来するのではと言われています。秋に実は赤く熟し、鳥の餌となっています。タネが鳥により散布され、園内各所で見られます。写真のガマズミは路傍植物園で撮影しました。
 ノイバラはバラ科バラ属の半つる性の落葉低木です。沖縄を除く全国の山野に自生するバラで、甘い香りがあります。裸地や河原、湿地などの日当たりの良い場所を好みます。名前は野に生えるイバラ、すなわち刺のある植物という意味です。水生植物園と中央湿地などで見られます。
 シュロはヤシ科の常緑高木です。中国から東南アジア、日本では九州南部に自生します。古くから樹皮がシュロ縄として利用され、また庭園の装飾樹として、耐寒性があるので東北地方まで植栽されてきました。実は鳥の餌となり、近年の都市のヒートアイランド現象と相まって、野生化したものが増加しました。園内では森の小道で多く見られます。雌雄異株で、現在雄花・雌花ともに開花しています。

〔樹木〕
(咲き始め) イボタノキ、ナワシロイチゴ
(花の見頃) エゴノキ、ガマズミ、コアジサイ、コゴメウツギ、シュロ、スダジイ、トベラ、ノイバラ、ホオノキ、マユミ、マルバウツギ
(花そろそろ終わり) ジャケツイバラ、ハクウンボク、ミズキ

〔草〕
(咲き始め) アサザ、コウホネ、ニワゼキショウ
(花の見頃) アイイロニワゼキショウ、アヤメ、ウシハコベ、オヘビイチゴ、オヤブジラミ、カキツバタ、カタバミ、カニツリグサ、カントウタンポポ、キクムグラ、キショウブ、クサノオウ、ケキツネノボタン、コナスビ、サイハイラン、シロツメクサ、スズメノカタビラ、ツメクサ、トウバナ、ナツノハナワラビ、ナルコユリ、ヌカボ、ハナイバナ、ハルジオン、フトイ、ヘビイチゴ、ムラサキ、ムラサキサギゴケ
(花そろそろ終わり) オドリコソウ、オニタビラコ、キランソウ、シソバタツナミ、シャガ、スイバ、タチイヌノフグリ、チョウジソウ、ツボスミレ、トボシガラ、フタリシズカ、ミゾイチゴツナギ、ヤブスゲ、ヤブタビラコ、ヤマブキソウ
ガマズミの花
ガマズミの花
ノイバラの花
ノイバラの花
シュロの花
シュロの花
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