生物記録情報

2010.5.4
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はチョウジソウの花、シャガの花、ヒメコウゾの花です。
 チョウジソウはキョウチクトウ科チョウジソウ属の多年草です。川岸など湿ったところに生えます。花を横から見ると、「丁」字の形に見えることからこの名前があります。薄紫色の美しい花の大群落が水生植物園で見られます。また、路傍植物園・武蔵野植物園・いもりの池周辺でも小さな群落を見ることができます。
 シャガはアヤメ科アヤメ属の多年草です。古い時代に中国から日本に持ち込まれたとされ、本州から九州にかけて広がっています。名前の由来は、「射干」と書き、中国から輸入されたとき、同じアヤメ科のヒオウギの漢名「射干」 を誤って“シャガ”と呼んだものといわれています。路傍植物園と水生植物園で見られます。
 ヒメコウゾはクワ科カジノキ属の落葉低木です。まだ小さな若葉と、目立たない小さな花ですが、球形に赤い糸のような雌花をたくさんつけた雌花序と、球形に白っぽい雄花をつけた雄花序が見られます。雌花序は、初夏にオレンジ色の実に熟し、鳥が食べに集まります。同じカジノキ属のカジノキとこのヒメコウゾの雑種がコウゾで、栽培して和紙の原料とします。ヒメコウゾの木は水生植物園と中央湿地の間の園路沿いにあります。

〔樹木〕
(咲き始め) コゴメウツギ、シュロ
(花の見頃) イヌザクラ、サワフタギ、ツクバネウツギ、ヒメグルミ、ヒメコウゾ、ホオノキ、ミズキ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムベ、ヤマツツジ
(花そろそろ終わり) イロハモミジ、カマツカ、クサイチゴ、ナツグミ、ミツバウツギ

〔草〕
(咲き始め) オヤブジラミ、トウバナ、フタリシズカ
(花の見頃) アヤメ、ウシハコベ、エナシヒゴクサ、エビネ、オドリコソウ、オニタビラコ、オヘビイチゴ、カキツバタ、カキドオシ、カタバミ、カントウタンポポ、キクムグラ、キュウリグサ、キランソウ、キンラン、ギンラン、クサノオウ、シソバタツナミ、シャガ、スイバ、スズメノカタビラ、タチイヌノフグリ、チョウジソウ、ツボスミレ、ツメクサ、トボシガラ、ハコベ、ハナイバナ、ハルジオン、ヘビイチゴ、ホウチャクソウ、ミゾイチゴツナギ、ミミナグサ、ムラサキサギゴケ、ヤエムグラ、ヤブタビラコ、ヤブニンジン、ヤブヘビイチゴ、ヤマブキソウ
(花そろそろ終わり) セントウソウ、ニリンソウ、ハナダイコン、ヒメウズ、ミツバツチグリ、ムサシアブミ、ムラサキケマン、ラショウモンカズラ
チョウジソウの花
チョウジソウの花
シャガの花
シャガの花
ヒメコウゾの花
ヒメコウゾの花
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