生物記録情報

2010.3.3
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はモクレイシの花、アマナの花、イチリンソウ・ニリンソウ・キンミズヒキ・ツルボの若葉です。
 モクレイシはニシキギ科の常緑低木で、暖帯林に生えます。モクレイシという名は、実が割れて赤い種子が見えるのが、ツルレイシ(ニガウリのこと)に似ている木という意味から付けられました。雌雄異株で、この写真は雄花なので実を見ることはできません。花は路傍植物園で見られます。
 アマナは「春植物」(スプリングエフェメラルと言われるもの)の一つです。落葉広葉樹がまだ葉を広げる前の林床で、太陽を浴びて花を咲かせます。アマナはユリ科アマナ属ですが、実はチューリップに近い植物です。
よく似たヒロハアマナは名前の通り葉が幅広で、葉の中央に太い白線が走っているのが特徴です。どちらも現在、武蔵野植物園で見られます。
 3枚目の写真は、現在、若葉の目立つ4種の草です。イチリンソウとニリンソウはともにキンポウゲ科イチリンソウ属の仲間で、あと1ヶ月くらいで花を咲かせるでしょう。キンミズヒキはバラ科で7月から10月、ツルボはユリ科で8月から9月にかけて花を咲かせます。

〔樹木〕
(咲き始め) イヌシデ、ウグイスカグラ、シキミ
(花の見頃) アセビ、ウメ、シロヤブツバキ、マンサク、モクレイシ、ヤブツバキ、ヤマハンノキ
(実の見頃) カラスザンショウ、ムクロジ

〔草〕
(咲き始め) アオイスミレ、アズマイチゲ、アマナ、シュンラン、ヒメウズ、ヒロハアマナ、ミヤマカンスゲ
(花の見頃) フキ、ユキワリイチゲ
(花そろそろ終わり) フクジュソウ
(実の見頃) ジャノヒゲ、ヒメガマ
モクレイシの花
モクレイシの花
アマナの花
アマナの花
若葉の目立つ4種の草
若葉の目立つ4種の草
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