生物記録情報

2010.2.24
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はアセビの花、ヤマハンノキの花、ニワトコの芽吹きです。
 アセビはツツジ科の常緑低木で、白い釣り鐘状のかわいらしい花を下向きに咲かせます。「馬酔木」と書き、馬がこの葉を食べると酔ったように足が不自由になることから、「足癈(あしじひ)」と呼ばれ、しだいに変化して「あしび」そして「あせび」となりました。アセボトキシンという毒をもち、蜂蜜を経由してヒトに中毒症状が起こることがあります。ひょうたん池の前で見られます。
 ハンノキの花が終わり、同じ仲間のヤマハンノキが咲き始めました。カバノキ科の落葉樹です。花はよく似ており、尾状の雄花序が枝の先端に垂れ下がり、赤紫色の雌花序が枝の途中にあります。今はまだ見られませんが、長楕円形のハンノキの葉に比べ、ヤマハンノキの葉は鋸歯が大きく円形で、見分けが容易となります。ヤマハンノキの花は水生植物園と中央湿地の間の園路を進むと、池の端で見られます。
 ニワトコは落葉低木です。冬芽がほころび始めました。ニワトコの冬芽には花芽と葉芽が一緒になった混芽と葉芽だけのものがありますが、写真は混芽です。葉は羽状複葉で対生します。中心部にあるブロッコリーのような緑色の丸いものが花芽です。3月から4月に小さな白い花が多数開花します。水鳥の沼付近で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め) ウグイスカグラ、モクレイシ、ヤマハンノキ
(花の見頃) アセビ、シロヤブツバキ、マンサク、ヤブツバキ
(実の見頃) カラスザンショウ、ムクロジ
(紅葉) クサイチゴ、サネカズラ

〔草〕
(咲き始め) ヒメウズ
(花の見頃) カンアオイ、フキ、フクジュソウ、ユキワリイチゲ
(花そろそろ終わり) セツブンソウ
(実の見頃) ジャノヒゲ、ヒメガマ
(紅葉) アカハナワラビ、オヘビイチゴ、スイバ、トラノオスズカケ
アセビの花
アセビの花
ヤマハンノキの花
ヤマハンノキの花
ニワトコの芽吹き
ニワトコの芽吹き
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