生物記録情報

2010.2.17
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はマンサクの花、フキの花、キツネノカミソリの若葉です。
 マンサクの花が咲き始めました。マンサク科の落葉樹です。木いっぱいに花が咲くので「豊年満作」を表すので、また早春に他に先駆けて「まず咲く」のが名前の由来です。4枚のリボンのような黄色の花弁が見られると春の訪れを感じます。路傍植物園で見られます。
 「フキノトウ」と言えば、早春の風物詩として、また味覚としてもお馴染みですが、これはフキの花茎のことを指します。未だつぼみの状態のフキノトウは園内でも大分前から見られていましたが、やっと花を開き始めました。フキはキク科フキ属の多年草です。フキという名の由来について、金田一春彦は、葉に短い毛が生え、汚れをふくのに便利だから「ふき」拭きの葉という説を唱え、新井白石(1657〜1725)は「フキはフブキの略で、フブキとは茎を折った時、繊維が糸のように出てくることをさす。」と言っています。フキは路傍植物園、水生植物園、武蔵野植物園など園内各所で見られます。
 キツネノカミソリは、ヒガンバナ科の多年草で、7月下旬から8月上旬頃にオレンジ色の鮮やかな花を咲かせます。花の時期には葉はなく、今頃葉を開出しますが、この鋭い葉の形がキツネノカミソリの名前のいわれとなっています。葉は4月頃まで見られます。同じ仲間のヒガンバナも花の時期には葉はなく、花の終わった後秋から葉を出し、現在も見ることができます。キツネノカミソリの若葉は路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め) ウグイスカグラ、マンサク、モクレイシ
(花の見頃) アセビ、シロヤブツバキ、ヤブツバキ
(そろそろ終わり) ハンノキ
(実の見頃) カラスザンショウ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉) クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ

〔草〕
(咲き始め) ヒメウズ、フキ、ユキワリイチゲ
(花の見頃) カンアオイ、セツブンソウ、フクジュソウ
(実の見頃) ジャノヒゲ、ヒメガマ、ヤブラン
(紅葉) アカハナワラビ、オヘビイチゴ、スイバ、トラノオスズカケ
マンサクの花
マンサクの花
フキの花
フキの花
キツネノカミソリの若葉
キツネノカミソリの若葉
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