生物記録情報

2010.2.3
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はセツブンソウの花、ナワシログミの黄葉、ジャノヒゲの実です。
 セツブンソウの花が咲き始めました。節分の頃に開花することから、この名前がつきました。落葉広葉樹林の林床に生えます。現在園内で花が見られるフクジュソウ、ユキワリイチゲと共に、キンポウゲ科に属する春植物です。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ナワシログミは、グミ科グミ属の常緑低木です。名前の由来はナワシロを作る頃に実が熟すからです。冬の間、緑の葉の中に黄色く変わった葉が混じっています。光沢があるのでなかなか鮮やかで目に付きます。黄色い葉は光合成が行われなくなった葉で、やがて落葉するのは地面を見ればわかります。森の小道と武蔵野植物園で見られます。
 ジャノヒゲはユリ科ジャノヒゲ属の常緑の多年草です。葉を蛇の髭に見立てたものですが、別名リュウノヒゲともいいます。公園などにもよく植えられているのを見かけます。先に紹介したノシランと同じ仲間で、実の色はノシランそっくりの美しい青色です。ジャノヒゲの株は園内全域で見られますが、なかなか実を付けたものにはお目にかかれません。この写真の株はいもりの池の近くで見つけました。

〔樹木〕
(咲き始め) アセビ、ウグイスカグラ、マンサク
(花の見頃) シロヤブツバキ、ハンノキ、ヤブツバキ
(実の見頃) アオキ、カラスザンショウ、センリョウ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉) クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ

〔草〕
(咲き始め) セツブンソウ、ユキワリイチゲ
(花の見頃) カンアオイ、フクジュソウ
(実の見頃) ウバユリ、ジャノヒゲ、ヒメガマ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉) アカハナワラビ、オヘビイチゴ、スイバ、トラノオスズカケ
セツブンソウの花
セツブンソウの花
ナワシログミの黄葉
ナワシログミの黄葉
ジャノヒゲの実
ジャノヒゲの実
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