生物記録情報

2010.1.13
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はクサイチゴの葉、サネカズラの葉、ムクノキの樹形です。
 クサイチゴはクサという名が付くものの、バラ科キイチゴ属の小低木です。冬の間葉は赤くなりますが、これは葉が凍らないように糖分濃度を高め、糖から赤い色素を持つアントシアンが作られたためです。アントシアンはイロハモミジの紅葉のときに作られる成分と同じですが、クサイチゴの場合、葉は落ちず、春が近づき暖かくなると光合成が行われるようになり、再び元の色に戻ります。中央湿地を望む道ばたで多く見られます。
 サネカズラはマツブサ科のツル性木本です。クサイチゴと同じように、冬の間葉が赤くなります。園内全域で見られます。
 冬の間、落葉樹は葉を落とし、その樹形を顕著に見せてくれます。自然教育園内は巨樹も多く、冬ならではの迫力のある木の姿を見ることができます。コナラ、ムクノキ、イイギリなど。冬の自然観察の楽しみの一つです。園内の巨樹の中でも路傍植物園から館跡へ行く途中にあるムクノキの迫力は圧巻です。幹の太さ、高さ、枝の広がりは見事です。

〔樹木〕
(咲き始め) アセビ、ウグイスカグラ、ハンノキ
(花の見頃) シロヤブツバキ、ヤブツバキ
(実の見頃) アオキ、カラスザンショウ、カラタチバナ、サルトリイバラ、シロミノマンリョウ、センリョウ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉) クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ

〔草〕
(咲き始め) ユキワリイチゲ
(花の見頃) カンアオイ
(実の見頃) ウバユリ、オオバギボウシ、カラスウリ、コバノカモメヅル、ノシラン、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉・黄葉) アカハナワラビ、オヘビイチゴ、スイバ
クサイチゴの葉
クサイチゴの葉
サネカズラの葉
サネカズラの葉
ムクノキの樹形
ムクノキの樹形
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