生物記録情報

2009.10.28
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はカンアオイの花、イイギリの実、マユミの実です。
 カンアオイはウマノスズクサ科カンアオイ属に属し、この仲間は半ば地中に埋もれた形で開花します。また、結実してもずっとこの花の形で残っています。常緑の多年草で、寒い時期にも葉が枯れず青々としていることからこの名が付けられました。武蔵野植物園で見られます。
 イイギリはイイギリ科の落葉高木です。葉が桐の葉に似ていて、昔、御飯を包むのに使われたことからこの名前が付けられました。園内各所にあるこの木に赤い房状の実がたくさんぶら下がっているのが見られます。
 マユミはニシキギ科ニシキギ属の落葉低木です。ピンク色の実が割れて出てきた赤い種子が目立ちます。「真弓」と書き、昔、この木材で弓を造ったのでこの名があります。「繭実」説もあり、実が枝から花柄でぶら下がり、カイコの繭を糸でぶら下げたのに似るのでと言われています。水生植物園といもりの池近くの道沿いで見られます。同じ仲間のニシキギも実を付けているのが路傍植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め) ヤツデ
(花の見頃) コウヤボウキ、サザンカ、チャノキ
(実の見頃) イイギリ、ガマズミ、カラタチバナ、クヌギ、コナラ、ゴンズイ、サネカズラ、シラカシ、シロダモ、スダジイ、センリョウ、ツクバネガシ、ツルウメモドキ、ニシキギ、ノイバラ、ノブドウ、ヒサカキ、マユミ、ムベ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め) オオハナワラビ
(花の見頃) アワコガネギク、イヌタデ、カンアオイ、キセルアザミ、シロヨメナ、タイアザミ、ハナタデ、ユウガギク、リンドウ
(花そろそろ終わり) オオニガナ、コメナモミ、シラヤマギク、ツリフネソウ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ノコンギク、ノハラアザミ、ホトトギス、ワレモコウ
(実の見頃) アブラススキ、オギ、カラスウリ、カラスノゴマ、キンミズヒキ、シオデ、ススキ、ダイコンソウ、チカラシバ、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ミズタマソウ、ヤブミョウガ、ヤブラン
カンアオイの花
カンアオイの花
イイギリの実
イイギリの実
マユミの実
マユミの実
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