附属自然教育園

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スタッフブログ

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8月31日(金) 古川でカワセミ?
石川です。8月25日(私の休みの日)に自然教育園から広尾の都立中央図書館へ歩きました。

自然教育園の北側へ行き、北里研究所から古川にかかる橋へ行こうとしたとき、カワセミと思われる鳥が1羽か2羽、シューっと右から左へ飛んで行きました。高速2号目黒線天現寺出口南側にある、車は通れない「養老橋」の上です。
すぐに、橋に行って川を見ると、カワセミの姿はありませんでしたが、コサギが魚を探して歩いていました。ドラム缶のような形をしたものの上にも、何か判明しない鳥がいました。魚は見えませんでしたが、川の水はすばらしくきれいでびっくりしました。コサギは自然教育園にも来ている鳥のような気がしまして、「おい、君か」と言いたくなりました。

数ヶ月前に下流の芝園橋から川を見たときには汚なかったので、港区の環境課の方に聞いてみました。それによると、古川には上流の渋谷区並木橋付近から、高度処理した再生水を放流して水量の増加を図っているそうです。しかし、養老橋より下流の四ノ橋と新古川橋間に低い堰があり、そこまでは潮も上がり、水質はあまり良くないそうです。また、ドラム缶のように見えたものは、護岸の改修工事中で、護岸の基礎となる鋼管杭だそうです。

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8月29日(水) ヒツジグサと水槽の整備
太陽の強い日射しがジリジリ照りつけて体にこたえます。こんにちは大澤です。

園内には水生植物を育苗するための水槽があります。
この水槽はコンクリート製で厚さ10cm、縦1.4m、横3m、深さ70cmあります。
おそらく昭和30年代に作られたもので、かなりの年数が経過しているため、ヒビ割れや損傷が生じて漏水も進んでいます。

水槽は2区画に分かれ1区画は過去に何度か手練りのセメントで仮修繕しました。
現在はブルーシートで遮断する方法が効果的とわかりかろうじて漏水を防ぎ整備をしています。

この水槽の中で、ブロックで台座を作り、睡蓮鉢にヒツジグサを保護しています。
ヒツジグサは関東地方平野部の池沼にも分布していましたが、水質汚染や土地開発などで減少しています。また、最近までは武蔵野植物園の池にもヒツジグサが奇跡的に生育していましたが今では見られません。

それでも、長年かけて種子発芽させ育てたヒツジグサがまだ生き残っています。
ヒツジグサの葉は鉢を乗りこえてはみ出して水槽で伸びています。
近い将来園内でも観察できるよう大切に保護し増やしていこうと思っています。

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8月28日(火) 自然教育園の北にある4つの区の区界
石川です。8月25日(私の休みの日)に自然教育園の北側を歩きました。

自然教育園の北側では4つの区界が近接しています。園の大部分は港区、一部は品川区ですが、北側の北の方に渋谷区、西の方に目黒区です。

1枚目の写真は、上が首都高速2号目黒線、下が外苑西通りから分かれた道で、目黒方向を撮っています。道の左側に見える森が自然教育園で品川区上大崎2丁目、手前の道路左側は港区白金台5丁目です。
十数m先の横断歩道を右に渡ると、斜め右へ行く道があり、その道の右側が渋谷区恵比寿3丁目、左側は品川区上大崎2丁目です(2枚目の写真を御覧下さい)。そして、ここから100m位で、目黒区三田1丁目です。この先にある恵比寿ガーデンプレイスの住所は目黒区三田1丁目と渋谷区恵比寿4丁目です。

また、首都高速2号目黒線は1967年9月30日に全線が開通しましたが、「目黒」線と言いながら目黒区は通りません。港区と品川区、ほんのわずかに渋谷区を通っています。「目黒」線とは目黒駅の近くを通るからでしょうか。
さらに、目黒駅は目黒区ではなく品川区にあります。

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8月22日(水) 「日照りが続くと・・・。」
昔お勤めしていた園の先輩方は日照りの時に散水車に地下水を汲み上げて路傍植物園などに散水していたそうです。
こんにちは大澤です。

日照りが続くと水生植物園の池の水が蒸散や浸透で水位が下がります。
やがて池底が干上がると色々な動物が活動した痕跡が見られるようになります。

カメやウシガエルが移動した跡やサギ類がエサを探して歩いた4つ指の足跡を残します。
また、夜行性のタヌキやハクビシンが歩いた足跡も発見されます。

しかし、メダカやモツゴ、スジエビなどは池の中にしか住むことができませんから一時保護することもあります。
2010年の8月も雨が降らず水生植物園の一部が干上がりメダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビなどを数百匹保護しました。

また、2004年7月から8月にかけては真夏日が70日間もあった酷暑の夏でした。
この時水生植物園に外来魚のブラックバスとブルーギルが2000年に密放流され駆除に苦慮しましたが、日照りのお陰で数少なくなった在来動物の保護と同時に、外来魚を完全に駆除できたことが思い出されます。


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8月17日(金) カブトムシとノコギリクワガタ
石川です。猛暑が続いています。

4月頃、職員が園内の枝葉を整理していると、カブトムシの幼虫が約30匹発見しました。発見したあたりには樹液が出る木がないということもあり、園で飼育しました。すると約20匹が成虫になりました。
それらは、園内で樹液が出ている樹木を見つけて放し(園路からは離れています)、残りはお客様に御覧いただきたいということで、ホールで飼っています(写真)。

また、先週、ノコギリクワガタと思われる死骸(写真)をひょうたん池付近の園路上で発見しました。ノコギリクワガタも園内で繁殖している可能性が高いようです。

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8月7日(火) ヒキガエルの幼体
雨が降りいいお湿りになりました。こんにちは大澤です。

ひょうたん池の浸透升に溜まった枝葉除去作業が終わった頃、偶然大きさ3cmほどの小さな蛙を見つけました。
この蛙はヒキガエルの幼体で、体の表面は小さなこぶがあり、眼の後ろに黒い帯状模様もありヒキガエルの特徴を持っています。

ヒキガエルは春に池の浅瀬に卵を産みやがてオタマジャクシとなります。6月頃になると体長1cmくらいの蛙に成長して陸上生活を始めます。
その後、落ち葉の中の小さな虫を食べ大きくなります。この小さな蛙も今年生まれたものと思われます。

写真の個体は体色が枯葉色して上手に天敵の眼から逃れ生き延びてきたのでしょう。
無事に大きくなってほしいものです。
展示ホールにヒキガエルの生態調査の成果が詳しく解説された「ヒキガエルの生活」のコーナーがあります。学習にご利用ください。



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