生物記録情報

2014.1.9
生物記録情報
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 
〔樹木〕
(咲き始め)ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)オオナワシログミ、ヤツデ
(実の見頃)イイギリ、カラスザンショウ、カラタチバナ、ケンポナシ(森の小道)、コウヤボウキ、サルトリイバラ、シュロ、スイカズラ、センリョウ、トウネズミモチ、ネズミモチ、ノイバラ、ヒサカキ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、マユミ、マルバウツギ

〔草〕
(実の見頃)アマチャヅル、ウバユリ、ウマノミツバ、カラスウリ、コバノカモメヅル、シオデ、ジャノヒゲ、ヒメガマ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)アカハナワラビ、ショウジョウバカマ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ

 動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 カマキリ類…オオカマキリ卵鞘
 チョウ類…アサギマダラ幼虫、クロツヤミノガ幼虫、イラガ繭
〔鳥類〕ハシブトガラス、シメ、カワラヒワ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、エナガ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、ワカケホンセイインコ
 
 写真はムクロジの実、ヤブランの種子、冬の紅葉です。
 ムクロジはムクロジ科ムクロジ属の落葉高木で、温暖な山野に生えます。園内各所で葉を落としたムクロジの大木の枝に房状に実を付けているのが見られ、木の周辺には実が落ちています。実の中に黒く堅い種子が1つあり、種子は羽根つきの羽根の球(追い羽根)に使われます。また、サポニンを多く含む実の皮は水をよく泡立てるので、古くは洗濯に利用されていました。路傍植物園、武蔵野植物園、水鳥の沼の前などにあります。
 ヤブランは、ユリ科(クサスギカズラ科)ヤブラン属の多年草です。常緑で花が美しいので、庭や公園などにもよく植えられます。花は薄紫色で、園内では昨年は7月下旬から10月上旬まで長い間見られました。名前の由来は葉がランの仲間に似ているためです。黒く熟した実のように見えるものは種子で、早期に果皮がはがれ落ちてしまうので種子だけが成熟します。種子の色は、始めは緑色です。園内各所で見られます。
 冬の間、葉が赤くなる植物が見られますが、木本を3種紹介します。クサイチゴ、スイカズラ、サネカズラです。紅葉のしくみは葉が凍らないように糖分濃度が高められ、糖から赤い色素を持つアントシアンが作られたためです。アントシアンはイロハモミジのような落葉樹の紅葉のときに作られる成分と同じですが、クサイチゴなどは葉は落ちず、春が近づき暖かくなると光合成が行われるようになり、再び元の色に戻ります。クサイチゴはバラ科キイチゴ属の落葉小低木ですが、暖かい所では常緑です。中央湿地を望む道ばたや武蔵野植物園などで見られます。スイカズラはスイカズラ科スイカズラ属の常緑つる性木本で、水生植物園で見られます。サネカズラはマツブサ科サネカズラ属の常緑つる性木本で、園内各所で多く見られます。
ムクロジの実
ムクロジの実
ヤブランの種子
ヤブランの種子
冬の紅葉
冬の紅葉
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