生物記録情報

2012.9.12
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 まだまだ暑い日が続きますが、園内ではすでに秋の花が咲き始めています。秋の七草(キキョウ、ススキ、オミナエシ、クズ、ハギ、フジバカマ、ナデシコ)と言われる花も園内で一部見られます。写真はススキ、クズ、ヤマハギの花です。
 ススキはイネ科ススキ属の多年草です。秋の風物詩として代表的な植物です。もともとは風が強い海岸の崖のようなきびしい環境に生育していますが、人が開墾や野焼きをする場所に進出するようになり、全国の草地に普通に見られます。語源は、すくすくと立った木や草の意味と、古代の神楽で鳴らしたススケからと言う説などがあります。花穂をオバナ(尾花)と呼びます。同じ仲間のオギもありますが、ススキよりも遅れて開花します。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 クズは、マメ科ダイズ属の大型のツル性の半低木です。名前の由来は、根に大量のデンプンが貯蔵されておりこれからクズ粉を作りますが、大和国(奈良県)吉野地方の国栖(くす)がクズ粉の産地であったことによるとする説があります。葉は3出複葉で、紅紫色の花を房状に咲かせます。水生植物園、武蔵野植物園など園内各所で見られます。
 ヤマハギはマメ科ハギ属の落葉低木です。名前は「山に生えるハギ」の意で、萩は生芽(ハエギ)のことで,秋に葉を落とした古い株から春に芽を出すことから名付けられました。葉は3出複葉で、紅紫色の花を散房花序に付けます。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(花の見頃)エビヅル、クズ、サネカズラ、センニンソウ、ヌルデ、ノブドウ、ヤマハギ
(花そろそろ終わり)クサギ
(実の見頃)ゴンズイ

〔草〕
(咲き始め)アブラススキ、カラムシ、カリガネソウ、シモバシラ、ススキ、タイアザミ、ツリフネソウ、トラノオスズカケ、ナキリスゲ、ヒメジソ、フジバカマ、ボントクタデ、ヤブタバコ
(花の見頃)アズマカモメヅル、イノコズチ、ウリクサ、エゾアブラガヤ、オオバコ、オオヒナノウスツボ、オトコエシ、オニドコロ、オヒシバ、カナムグラ、キツネノマゴ、キンミズヒキ、ゲンノショウコ、コバノカモメヅル、サワヒヨドリ、シュウブンソウ、シラヤマギク、シロバナキツネノマゴ、シロバナサクラタデ、スズメノヒエ、タカトウダイ、チカラシバ、チヂミザサ、ツユクサ、ツルボ、ツルマメ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ヌスビトハギ、ノダケ、ノハラアザミ、ノブキ、ハシカグサ、ヒヨドリジョウゴ、ヒヨドリバナ、マツカゼソウ、ママコノシリヌグイ、ムカゴイラクサ、モミジガサ、ヤブガラシ、ヤブラン、ユウガギク、ワレモコウ
(花そろそろ終わり)イヌヌマトラノオ、オトギリソウ、ガンクビソウ、コバギボウシ、コヤブタバコ、シロネ、ダイコンソウ、タマサンゴ、ツリガネニンジン、ヌマトラノオ、ノシラン、ハエドクソウ、ハグロソウ、ヒメジョオン、ヘクソカズラ、ミズタマソウ、ミズヒキ、ミソハギ、メハジキ、ヤブミョウガ
(実の見頃)ソクズ、ホウチャクソウ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 トンボ類…オニヤンマ、ギンヤンマ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ナツアカネ、リスアカネ
 バッタ類…アオマツムシ、カネタタキ
 カメムシ類…アメンボ、ヨコズナサシガメ、チャイロナガカメムシ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツクツクボウシ、ツマグロオオヨコバイ
 チョウ類…アオスジアゲハ、アゲハ、キアゲハ幼虫、クロアゲハ、キチョウ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ルリシジミ、ツマグロヒョウモン、コミスジ、イチモンジセセリ
 甲虫類…
 ハチ類…セグロカブラハバチ(ニホンチュウレンジから訂正)、シロスジヒメバチ、コンボウヤセバチ、ハラナガツチバチ、クロオオアリ、アミメアリ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ、ハラアカハキリバチヤドリ、ツルガハキリバチ、クマバチ
 ハエ類…トゲツヤヘラクチイシアブ、ヒメヒラタアブsp.、ナミハナアブ、ツマグロキンバエ
〔クモ類〕…オオシロカネグモ、ジョロウグモ、ナガコガネグモ、ハナグモ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、メジロ、ヤマガラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、キジバト、ドバト、コサギ
〔両生爬虫類〕クサガメ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、アメリカザリガニ
ススキの花
ススキの花
クズの花
クズの花
ヤマハギの花
ヤマハギの花
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