生物記録情報

2013.1.23
生物記録情報
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 
 写真はジャノヒゲの種子、落葉樹の冬芽と葉柄痕、春植物のつぼみです。
 ジャノヒゲはユリ科ジャノヒゲ属の常緑多年草です。公園や民家の庭などでも普通に植えられることが多く、園内での花期は7月初旬から中旬にかけてです。名前は葉を蛇の髭に見立てたものですが、竜の髭に見立ててリュウノヒゲとも言います。ジャノヒゲの葉の茂みの中に見える青い実のように見えるものは種子で、ヤブランと同じように早期に果皮がはがれ落ちてしまうので種子だけが成熟します。いもりの池から水鳥の沼への園路沿いで見られます。
 葉を落とした落葉樹の冬芽と葉柄痕の観察は、なかなか楽しいものです。特に維管束痕が残る葉柄痕は樹木の種類によって特徴があり、冬芽と併せてそれぞれ個性的な人や動物の顔に見えてきます。
 雪が降ったり、厳しい冬の寒さが続いていますが、それでも早春に花を咲かせる春植物のつぼみが地面から出始めています。フクジュソウとセツブンソウです。フクジュソウは路傍植物園と武蔵野植物園で、セツブンソウは武蔵野植物園でつぼみが出てきました。

〔樹木〕
(花の見頃)ハンノキ
(花そろそろ終わり)サザンカ、ヒイラギ
(実の見頃)コウヤボウキ、シロミノマンリョウ、マンリョウ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、ヒメカジイチゴ

〔草〕
(実の見頃)ウバユリ、ガマ、カラスウリ、キチジョウソウ、ジャノヒゲ、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉)アカハナワラビ、オオハナワラビ、キランソウ、ショウジョウバカマ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ヤマルリソウ

 見られた動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
  カマキリ類…ハラビロカマキリ卵鞘

〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、ウソ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、コガラ、ヒガラ、エナガ、キクイタダキ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、カワセミ、アカゲラ、コゲラ、カルガモ、キジバト、ドバト、ソウシチョウ
ジャノヒゲの種子
ジャノヒゲの種子
落葉樹の冬芽と葉柄痕
落葉樹の冬芽と葉柄痕
春植物のつぼみ
春植物のつぼみ
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