生物記録情報

2012.11.7
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 写真はキチジョウソウの花、ヤブコウジの実、ムラサキシキブの実です。
 キチジョウソウはユリ科キチジョウソウ属の常緑多年草です。「吉祥草」と書き、これを植えた家で吉事があると花が咲くということから、名前が付けられました。実際には、自然教育園では毎年花を咲かせています。樹林内の木陰に生えます。路傍植物園、ひょうたん池の前、館跡コースで小群落を作っています。
 ヤブコウジ(別名を十両)はヤブコウジ科にヤブコウジ属の常緑低木です。赤い実が美しく、縁起物としてお正月の飾り物に使われます。同じ仲間のマンリョウ(万両)とカラタチバナ(別名を百両)、センリョウ科のセンリョウ(千両)も赤い実を付け、同じように縁起物とされ、こちらも園内で見ることができます。また、赤い実は鳥たちの冬の食料となっています。ヤブコウジは路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ムラサキシキブはクマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木です。名前のいわれは実の美しい紫色から源氏物語の作者・紫式部を連想したこととされているようです。庭木によく植えられているコムラサキに比べると、実の付き方がまばらです。園内各所で見られます。

※は園路からは見られません。

〔樹木〕
(咲き始め)キヅタ、クコ、ヤツデ
(花の見頃)コウヤボウキ、サザンカ、チャノキ
(実の見頃)アオツヅラフジ、イイギリ、ガマズミ、カラタチバナ、コナラ、サネカズラ、サルトリイバラ、シラカシ、スダジイ、センリョウ、ツクバネガシ、ノイバラ、ヒメグルミ、ムクノキ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)イヌザクラ、エノキ、エビヅル、カラスザンショウ、コブシ、シロモジ、ソメイヨシノ、ツタ、ニガキ、ヌルデ、フジ、ミズキ、ミツデカエデ、ヤマグワ、ヤマハギ

〔草〕
(咲き始め)カンアオイ、キチジョウソウ
(花の見頃)アワコガネギク、オオニガナ、カゼクサ、シロヨメナ、タイアザミ、タイワンホトトギス、※ナギナタコウジュ、ノハラアザミ、リンドウ
(花そろそろ終わり)サワヒヨドリ、シラヤマギク、タカトウダイ、ツリフネソウ、ナガボノシロワレモコウ、ナンバンギセル、ノコンギク、フジバカマ、マヤラン、マルバフジバカマ、ヤブタバコ、ヤマハッカ、ユウガギク
(実の見頃)オギ、カラスウリ、キチジョウソウ、ススキ、ツルマメ、ヘクソカズラ、ヤブミョウガ
(紅葉・黄葉)イヌヌマトラノオ、カラスウリ、キンミズヒキ、コバギボウシ、シモバシラ、シロネ、シロバナサクラタデ、タカトウダイ、チョウジソウ、テンニンソウ、ヌスビトハギ、ヘクソカズラ、ミソハギ、メヤブマオ、ヤブマオ、ヤブマメ、ヤマノイモ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 カマキリ類…オオカマキリ、ハラビロカマキリ
 バッタ類…※ツヅレサセコオロギ、アオマツムシ、※ヒロバネカンタン、コバネイナゴ
 カメムシ類…ヨコズナサシガメ、マルカメムシ
 チョウ類…キチョウ、ヤマトシジミ、キタテハ、チャバネセセリ、ホシホウジャク
 ハチ類…ハラナガツチバチ、セグロアシナガバチ、クマバチ、セイヨウミツバチ
 ハエ類…ホソヒラタアブ、ナミハナアブ、アシブトハナアブ、オオハナアブ
〔クモ類〕オオシロカネグモ、ジョロウグモ、ネコハエトリ
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、モズ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、コゲラ、カルガモ、キジバト、ドバト
〔両性爬虫類〕 クサガメ、カナヘビ
〔その他〕メダカ、モツゴ、ヨシノボリ、スジエビ、アメリカザリガニ
キチジョウソウの花
キチジョウソウの花
ヤブコウジの実
ヤブコウジの実
ムラサキシキブの実
ムラサキシキブの実
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