生物記録情報

2012.5.1

 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はエビネの花、チョウジソウの花、シャガの花です。
 エビネはラン科エビネ属の多年草です。日本に自生するランの仲間の代表的な種で美しい花を咲かせます。地下茎に節が多く、ヒゲ根が出ている様子がエビに似ていることから、この名前が付けられました。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 チョウジソウはキョウチクトウ科チョウジソウ属の多年草です。川岸など湿ったところに生えます。花を横から見ると、「丁」字の形に見えることからこの名前があります。薄紫色の美しい花の大群落が水生植物園で見られます。また、路傍植物園、武蔵野植物園でも小群落が見られます。
 シャガはアヤメ科アヤメ属の多年草です。古い時代に中国から日本に持ち込まれたとされ、本州から九州にかけて広がっています。名前の由来は、中国から輸入されたとき、葉のよく似た同じアヤメ科のヒオウギの漢名「射干」を “シャガ”と呼んだことから、誤って名付けられたと言われています。種子を作らず、根茎を伸ばして繁殖し群落を作ります。路傍植物園と水生植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ツルウメモドキ、ヤブデマリ
(花の見頃)イヌザクラ、カマツカ、タブノキ、チドリノキ、ツクバネウツギ、ツクバネガシ、ニシキギ、ヒメグルミ、ヒメコウゾ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムベ、ヤマツツジ
(花そろそろ終わり)イロハモミジ、クサイチゴ、ナツグミ、ハナイカダ、ミツバウツギ

〔草〕
(咲き始め)アヤメ、シソバタツナミ、ナルコユリ、ヤブヘビイチゴ
(花の見頃)エナシヒゴクサ、エビネ、オドリコソウ、オニタビラコ、オヘビイチゴ、カキドオシ、カントウタンポポ、キクムグラ、キランソウ、キンラン、クサノオウ、ゴウソ、サクラソウ、シャガ、ジュウニヒトエ、スイバ、タマノカンアオイ、チゴユリ、チョウジソウ、ツボスミレ、トボシガラ、ハナイバナ、ハナダイコン、ハルジオン、ヘビイチゴ、ホウチャクソウ、ミゾイチゴツナギ、ミツバツチグリ、ムサシアブミ、ムラサキサギゴケ、ヤブタビラコ、ヤマブキソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)アメリカスミレサイシン、ウラシマソウ、セントウソウ、ニリンソウ、ハコベ、ヒメウズ、ヤエムグラ、ヤブニンジン

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…キチョウ、モンシロチョウ、ツマキチョウ、ヤマトシジミ、アカボシゴマダラ幼虫
 アブ類…ビロードツリアブ、アシブトハナアブ、オオハナアブ
 ハチ類…クマバチ、コマルハナバチ
 カメムシ類…クサギカメムシ、アメンボ
アリ類…クロオオアリ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、オオルリ、ツバメ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔両生爬虫類〕クサガメ、スッポン、ヒキガエル幼生、ウシガエル、ミスジマイマイ、アオダイショウ
〔その他〕メダカ、スジエビ
エビネの花
エビネの花
チョウジソウの花
チョウジソウの花
シャガの花
シャガの花
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