生物記録情報

2012.4.18
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はイカリソウの花、アケビの花、ミツガシワの花です。
 イカリソウはメギ科イカリソウ属の多年草です。花の形が船の錨(いかり)に似ているので、この名が付きました。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。花の色は、園内でも白色から淡紅色、淡紫色と生えている場所によって変異があります。
 アケビはアケビ科アケビ属のツル性落葉低木です。楕円形の果実が熟すと一方に縦裂して白い肉をあらわすことから開け実(アケミ)と言い、そこから転訛(てんか)して、アケビの名になったと言われています。ただ、この説以外にも、名前の由来には諸説あります。雌雄異花で、写真のアケビは水鳥の沼の近くにあるヤマザクラの木に絡んでいます。その他、水生植物園、森の小道から武蔵野植物園への道など園内各所で見られます。また、同じ仲間のミツバアケビも水鳥の沼付近で見られます。
 ミツガシワはミツガシワ科ミツガシワ属の一属一種の多年草です。北半球の寒冷地の池沼に生えます。暖地にも氷期の依存種として点在しています。カシワの葉に見立てた3枚の小葉があることから、この名前があります。水生植物園の浅い池で群生しており、白い花を見ることができます。

〔樹木〕
(咲き始め)クヌギ、ケヤキ、ミツデカエデ、ミツバウツギ、ヤマツツジ
(花の見頃)アオキ、アケビ、イロハモミジ、クサイチゴ、コクサギ、サルトリイバラ、シロヤブツバキ、ツクバネウツギ、ニワトコ、ヒメカジイチゴ、ミツバアケビ、ミツバツツジ、ヤマグワ、ヤマコウバシ、ヤマブキ
(花そろそろ終わり)アセビ、ウグイスカグラ、ソメイヨシノ、ヒイラギナンテン、ヤブツバキ、ヤマザクラ

〔草〕
(咲き始め)キクムグラ、ヘビイチゴ、ホウチャクソウ、ミゾイチゴツナギ、ヤエムグラ、ヤブニンジン
(花の見頃)アゼスゲ、アメリカスミレサイシン、イカリソウ、イチリンソウ、ウラシマソウ、カキドオシ、カサスゲ、キランソウ、クサノオウ、ケマルバスミレ、サクラソウ、シャガ、ジロボウエンゴサク、セキショウ、セントウソウ、タチツボスミレ、チゴユリ、ツボスミレ、ニリンソウ、ノウルシ、ハコベ、ハナダイコン、ヒメウズ、ミツガシワ、ミツバツチグリ、ムサシアブミ、ムラサキケマン、ムラサキサギゴケ、ヤブタビラコ、ヤマブキソウ、ヤマルリソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)シュンラン、バイモ、ヒトリシズカ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…キチョウ、モンシロチョウ、ツマキチョウ、ムラサキシジミ、ルリシジミ、キタテハ
 アブ類…ビロードツリアブ、アシブトハナアブ
 ハチ類…クマバチ、クロマルハナバチ
 カメムシ類…アメンボ
トンボ類…ホソミオツネントンボ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、コゲラ、カルガモ、キジバト、ドバト
〔爬虫類〕クサガメ
イカリソウの花
イカリソウの花
アケビの花
アケビの花
ミツガシワの花
ミツガシワの花
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