生物記録情報

2012.4.4
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はバイモの花、タチツボスミレの花、ヒトリシズカの花です。
 バイモは中国原産のユリ科バイモ属の多年草です。名前は漢名「貝母」の音読みです。球根が二枚貝の殻の形に似ています。下向きに咲く花の中をのぞくと編み笠模様があるので、アミガサユリ(編み笠百合)とも呼ばれています。路傍植物園や武蔵野植物園など、園内各所で見られます。
 タチツボスミレはスミレ科スミレ属の多年草で、自然教育園では、最も数の多いスミレです。路傍植物園や水生植物園、武蔵野植物園をはじめ、園内全域で見られます。スミレの花は5枚の花弁を持ち、ラッパのような独特の形で、誰もが知る春の代表的な野草です。「タチツボ」とは茎が立ち、庭に生えるという意味です。また、同じスミレの仲間では、アオイスミレは終わりましたが、現在ケマルバスミレが森の小道で見られます。これからは水生植物園でツボスミレが見られます。
 ヒトリシズカはセンリョウ科チャラン属の多年草です。名前の由来は、葉の間から1本の白い穂状の花を咲かせる様子を、静御膳の美しさにたとえたことからです。4枚の葉が少しずつ開き、その中からブラシのような花穂が見える様子は独特の風情があります。白い糸状の部分は雄しべです。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)アオキ、イロハモミジ、オオシマザクラ、クサイチゴ、コクサギ、ソメイヨシノ、ニワトコ、ヤマザクラ、ヤマブキ、モミジイチゴ
(花の見頃)アカシデ、アセビ、アブラチャン、イヌシデ、ウグイスカグラ、ウメ、キブシ、コブシ、シロヤブツバキ、ヒイラギナンテン、ヒサカキ、ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)ハルニレ
(芽吹き・若葉)イボタノキ、イロハモミジ、ウワミズザクラ、ガクアジサイ、ガマズミ、コウヤボウキ、コクサギ、ゴンズイ、スイカズラ、ツノハシバミ、ニワトコ、ノイバラ、ヒメカジイチゴ、マユミ、ミツバウツギ、ムベ、ヤマブキ

〔草〕
(咲き始め)アメリカスミレサイシン、ウラシマソウ、キランソウ、ケマルバスミレ、ショウジョウバカマ、ジロボウエンゴサク、セキショウ、セントウソウ、ニリンソウ、ノウルシ、ヤマルリソウ
(花の見頃)オオイトスゲ、カタクリ、シュンラン、スギナ、タチツボスミレ、バイモ、ハコベ、ハナダイコン、ヒトリシズカ、ヒメウズ、フッキソウ
(花そろそろ終わり)アマナ、シベリアツルボ、ヒメカンスゲ、フキ、ミヤマカンスゲ、ユキワリイチゲ
(実の見頃)ジャノヒゲ
(芽生え・若葉)アゼスゲ、アヤメ、イチリンソウ、イヌショウマ、イヌワラビ、ウバユリ、オヤブジラミ、カキツバタ、カサスゲ、キクザキイチゲ、キツネノカミソリ、キンミズヒキ、クサソテツ、クサフジ、コスミレ、サクラソウ、ショウブ、シラヤマギク、シロヨメナ、タカトウダイ、チダケサシ、ツルボ、トモエソウ、ナガボノシロワレモコウ、ノガリヤス、ノカンゾウ、ノダケ、ノブキ、ハンカイソウ、ホウチャクソウ、ミズタマソウ、ミゾソバ、ミツガシワ、ムサシアブミ、ヤブカンゾウ、ヤブニンジン、ヤブレガサ、ヤマブキソウ、ユウガギク

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ルリタテハ
 アブ類…ビロードツリアブ
 カマキリ類…コカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘
 カメムシ類…アメンボ
甲虫類…トラフコメツキ
〔クモ〕ハンゲツオスナキグモ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、シメ、カワラヒワ、アオジ、キセキレイ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔爬虫類〕クサガメ
バイモの花
バイモの花
タチツボスミレの花
タチツボスミレの花
ヒトリシズカの花
ヒトリシズカの花
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