生物記録情報

2012.2.16
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 まだまだ寒さの厳しい日が続きますが、園内では季節が春に向かっていることを感じさせてくれる植物や動物の姿を見つけることができます。
 写真はセツブンソウの花、カルガモとダイサギ、ニワトコの芽吹きとアブラムシです。
 セツブンソウはキンポウゲ科セツブンソウ属の多年草です。節分の頃に開花することから、この名前がつきました。落葉広葉樹林の林床に生え、清楚で美しい花を咲かせます。現在園内で花が見られるフクジュソウ、ユキワリイチゲ(これらもキンポウゲ科)と共に、春植物の先駆けです。路傍植物園でようやく咲き始めましたが、武蔵野植物園ではまだつぼみです。
 本日ひょうたん池で、ダイサギ1羽とカルガモ2羽が見られました。どちらもここのところ園内では、水生植物園であったり、中央湿地であったりよく見られます。ダイサギは倒木に羽を休めていましたが、カルガモ2羽は一緒に池のあちこちを動いていました。カルガモ2羽は番(つがい)なのでしょうか。互いに顔を向けて首を上下に動かしてくちばしを水面に付ける動きを繰り返し、1羽がもう1羽に乗りかかるような行動も見られました。これは交尾行動(疑似交尾?)なのでしょうか。
 ニワトコはスイカズラ科ニワトコ属の落葉低木です。他の樹木に先駆けて、冬芽がほころび始めました。ニワトコの冬芽には花芽と葉芽が一緒になった混芽と葉芽だけのものがあります。ほころび始めた芽にアブラムシが集まっていました。水鳥の沼付近で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)シロヤブツバキ、マンサク
(花の見頃)ハンノキ、ヤブツバキ
(実の見頃)アオキ、カラスザンショウ、コウヤボウキ、サルトリイバラ、シロミノマンリョウ、センリョウ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉)クサイチゴ、サネカズラ、スイカズラ、センリョウ、ヤブコウジ

〔草〕
(咲き始め)セツブンソウ、ユキワリイチゲ
(花の見頃)フクジュソウ
(実の見頃)カラスウリ、シオデ、ジャノヒゲ、ノシラン、ヒメガマ、ヤブラン
(紅葉)アカハナワラビ、アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ、カキドオシ、キランソウ、スイバ、ダイコンソウ、トラノオスズカケ、ユキワリイチゲ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 ヨコヅナサシガメ幼虫、コカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘、オオカマキリ卵鞘、アブラムシ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、シメ、カワラヒワ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、モズ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、ダイサギ、カルガモ、キジバト、ドバト
セツブンソウの花
セツブンソウの花
カルガモとダイサギ
カルガモとダイサギ
ニワトコの芽吹きとアブラムシ
ニワトコの芽吹きとアブラムシ
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