生物記録情報

2011.4.20
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はヤマブキソウの花、アケビの花、ウラシマソウとムサシアブミの花です。
 ヤマブキソウはケシ科クサノオウ属の多年草です。木本のヤマブキの花に似た野草という意味で、この名前が付けられました。山吹色の鮮やかな花です。木本のヤマブキはバラ科で花弁が5枚ですが、ヤマブキソウの花弁は4枚です。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 アケビはアケビ科アケビ属のツル性落葉低木です。楕円形の果実が熟すると一方に縦裂して白い肉をあらわすことから開け実(アケミ)と言い、そこから転訛(てんか)して、アケビの名になったと言われています。ただ、この説意外にも、名前の由来には諸説あります。雌雄異花で、写真のアケビは水鳥の沼の近くにあるヤマザクラの木に絡んでいました。
ウラシマソウとムサシアブミはいずれもサトイモ科テンナンショウ属の多年草です。花序はテンナンショウ属特有の仏焔苞(ぶつえんほう)と呼ばれるものの中にあります。ウラシマソウは仏焔苞の中から付属体と呼ばれるものが長く糸状に伸び、これを浦島太郎の釣り糸に見立てたと言われています。葉は1から2個で鳥足状に多く小葉を付けるのが特徴です。ムサシアブミは仏焔苞が袋状に巻き込んでその形が鐙(あぶみ)という馬具に似ていると言われています。葉は2個で小葉は3枚です。ウラシマソウは園内各所で、ムサシアブミは路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)チドリノキ、ハナイカダ、ヤマツツジ
(花の見頃)アオキ、アケビ、イロハモミジ、ウワミズザクラ、エノキ、クサイチゴ、ケヤキ、コクサギ、サルトリイバラ、シロモジ、シロヤブツバキ、ツクバネウツギ、ナツグミ、ミツデカエデ、ミツバウツギ、ミツバツツジ、ヤマグワ、ヤマブキ
(花そろそろ終わり)アセビ、イヌコリヤナギ、コナラ、ジャヤナギ、ソメイヨシノ、ニワトコ、ヒサカキ、ヒメカジイチゴ、ヤブツバキ
(実の見頃)ムクロジ

〔草〕
(咲き始め)オドリコソウ、オニタビラコ、キクムグラ、タマノカンアオイ、ホウチャクソウ、ミゾイチゴツナギ、ヤブタビラコ、ヤブヘビイチゴ
(花の見頃)イカリソウ、イチリンソウ、ウラシマソウ、カキドオシ、カントウタンポポ、キランソウ、クサノオウ、ケマルバスミレ、サクラソウ、シャガ、セントウソウ、タガネソウ、タチイヌノフグリ、タチツボスミレ、チゴユリ、ツボスミレ、ニリンソウ、ノウルシ、ハコベ、ハナダイコン、パピリオスミレ、ヒメウズ、ヘビイチゴ、ミツガシワ、ミツバツチグリ、ムサシアブミ、ムラサキサギゴケ、ヤエムグラ、ヤブニンジン、ヤマブキソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)アゼスゲ、カサスゲ、シュンラン、ジロボウエンゴサク、ムラサキケマン、ヤマルリソウ
(実の見頃)ノシラン
ヤマブキソウの花
ヤマブキソウの花
アケビの花
アケビの花
ウラシマソウとムサシアブミの花
ウラシマソウとムサシアブミの花
画像をクリックすると大きくなります。