生物記録情報

2010.1.6
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はムクロジの実、コバノカモメヅルの実、ユキワリイチゲの花です。
 ムクロジは温暖な山野に生えるムクロジ科の落葉高木です。実の中に黒く堅い種子が1つあり、種子は羽根つきの羽根の球(追い羽根)に使われます。 また、サポニンを多く含む実の皮は水をよく泡立てるので、古くは洗濯に利用されていました。路傍植物園、武蔵野植物園、水鳥の沼の前などで見られます。木の周辺では落ちた果実も多く見られます。
 コバノカモメヅルはガガイモ科のツル性の多年草です。花は赤紫色の小さな星形で、7月〜9月にかけて水生植物園でたくさん見られました。1pにも満たないあの小さな花からは想像もできないような大きさの実となり、綿毛の付いた種子は風に乗って散らばっていきます。
 ユキワリイチゲの花が年末から咲き始めています。まだ数えられるほどですが、晴れた日には、薄紫の花が開いているのを見ることができます。花弁のように見えるのはがく片です。自然教育園では、落葉樹の葉が開く前の日光を受けて咲く春植物の先駆けです。キンポウゲ科イチリンソウ属の植物です。武蔵野植物園と路傍植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め) アセビ、ウグイスカグラ、シロヤブツバキ
(花の見頃) ヤブツバキ
(実の見頃) アオキ、イイギリ、カラスザンショウ、カラタチバナ、コウヤボウキ、サルトリイバラ、シロミノマンリョウ、センリョウ、ネズミモチ、ノイバラ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉) クサイチゴ、サネカズラ、ハリギリ、マルバウツギ

〔草〕
(咲き始め) ユキワリイチゲ
(花の見頃) カンアオイ
(花そろそろ終わり) オオハナワラビ
(実の見頃) ウバユリ、オオバギボウシ、カラスウリ、コバノカモメヅル、ヒメガマ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、モミジガサ、ヤブラン
(紅葉・黄葉) オヘビイチゴ、スイバ
ムクロジの実
ムクロジの実
コバノカモメヅルの実
コバノカモメヅルの実
ユキワリイチゲの花
ユキワリイチゲの花
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