生物記録情報

2012.12.12
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 写真はカラスザンショウの実、ハリギリの黄葉、オオニガナの実です。
 カラスザンショウは、ミカン科サンショウ属の落葉高木で、雌雄異株です。実がサンショウに似ているのに役に立たず、木も葉も大型のため、この名前があります。アゲハチョウ科の食草となっています。黄色くなった葉が少しずつ落ち、実の様子が見えるようになりました。路傍植物園で見られます。
 ハリギリはウコギ科ハリギリ属の落葉高木です。葉が桐に似ていて、枝に刺があることからこの名前があります。同じウコギ科の常緑低木のヤツデに葉や花の形が似ています。いずれも「天狗の葉団扇」にたとえられるようです。武蔵野植物園で見られます。またヤツデに似た実を付けています。
 オオニガナはキク科フクオウソウ属の多年草で、湿地に自生します。花は大型で色も鮮やかで、10月下旬から11月上旬にかけて水生植物園で見られました。2012.10.31の生物見頃情報をご覧ください。また、東京都の絶滅危惧種となっています。

〔樹木〕
(花の見頃)サザンカ、ヒイラギ、ヤツデ
(花そろそろ終わり)チャノキ
(実の見頃)アオツヅラフジ、イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、サネカズラ、サルトリイバラ、センニンソウ、センリョウ、ツクバネガシ、ツルウメモドキ、トウネズミモチ、ナンテン、ノイバラ、マユミ、マンリョウ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)アカシデ、アブラチャン、アワブキ、イイギリ、イヌザクラ、イヌシデ、イヌビワ、イボタノキ、イロハモミジ、エノキ、オオモミジ、ガクアジサイ、カマツカ、カラスザンショウ、キブシ、クヌギ、クマシデ、ケヤキ、コクサギ、コゴメウツギ、コナラ、サワシバ、サンショウ、チドリノキ、ハゼノキ、ハリギリ、ホソバイヌビワ、マルバウツギ、ミズキ、ミツデカエデ、ムクロジ、ムラサキシキブ、ヤマアジサイ、ヤマブキ、ヤマボウシ

〔草〕
(花の見頃)アカハナワラビ、アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ、カンアオイ
(花そろそろ終わり)キチジョウソウ、タイアザミ、ノハラアザミ、ユウガギク
(実の見頃)ウバユリ、ウラシマソウ、オオニガナ、オオバギボウシ、カラスウリ、カラスノゴマ、キチジョウソウ、コバギボウシ、シオデ、ススキ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)アキカラマツ、オニドコロ、キンミズヒキ

 見られた動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
  チョウ類…ムラサキシジミ
  ハエ類…キンバエsp.
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、アカハラ、ツグミ、コゲラ、カルガモ、キジバト、ドバト
カラスザンショウの実
カラスザンショウの実
ハリギリの黄葉
ハリギリの黄葉
オオニガナの実
オオニガナの実
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