生物記録情報

2013.3.26
生物記録情報
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 
 写真はタチツボスミレの花、ノウルシの花、サルトリイバラの花です。
 タチツボスミレはスミレ科スミレ属の多年草で、自然教育園では、最もポピュラーなスミレです。路傍植物園や水生植物園、武蔵野植物園をはじめ、園内全域で見られます。スミレの花は5枚の花弁を持ち、ラッパのような独特の形で、誰もが知る春の代表的な野草です。「タチツボ」とは茎が立ち、庭に生えるという意味です。その他園内にあるスミレの仲間では、春の先駆けのアオイスミレは終わりましたが、現在森の小道でケマルバスミレ、水鳥の沼付近でコスミレとアメリカスミレサイシンが見られ、これから水生植物園でツボスミレが見られます。
 ノウルシはトウダイグサ科トウダイグサ属の多年草です。傷をつけると乳液が出て、それが肌に触れるとかぶれることがあるということから、この名があります。川の氾濫源や湿地に群生します。水生植物園で鮮やかな黄色の花の群落が見られます。よく似た花を咲かせる同じ仲間のタカトウダイは7月頃から水生植物園で花が見られます。
 サルトリイバラはユリ科のツル性植物です。漢字で「猿捕茨」と書き、鋭い刺に猿もひっかかるだろうという意味の名です。別名の山帰来(サンキライ)は、毒消しの効果があり、具合の悪いときに山に入ってこの実を食べて帰って来るという故事から来ています。関西では柏餅のカシワの葉の代わりに、香りの良いこの生葉で餅を包みます。雌雄異株で、現在路傍植物園では雄株があり雄花が、武蔵野植物園に雌株があり雌花が見られ、秋には赤い実が見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)アケビ、クサイチゴ、サルトリイバラ、ミツバアケビ、ミツバツツジ、ヤマブキ
(花の見頃)アオキ、アセビ、イヌコリヤナギ、イロハモミジ、ウグイスカグラ、オオシマザクラ、コクサギ、シキミ、ジャヤナギ、シロヤブツバキ、ソメイヨシノ、ツクバネウツギ、ニワトコ、ヒイラギナンテン、ヒサカキ、モミジイチゴ、ヤブツバキ、ヤマザクラ
(花そろそろ終わり)アカシデ、キブシ、コブシ

〔草〕
(咲き始め)イカリソウ、イチリンソウ、カキドオシ、キランソウ、ケマルバスミレ、コスミレ、シャガ、ニリンソウ、ノウルシ、ヘビイチゴ、ミツガシワ、ムサシアブミ、ムラサキケマン
(花の見頃)アメリカスミレサイシン、ウラシマソウ、オオイトスゲ、シュンラン、ショウジョウバカマ、ジロボウエンゴサク、スギナ、セントウソウ、タチツボスミレ、ノウルシ、バイモ、ハコベ、ハシリドコロ、ハナダイコン、ヒトリシズカ、ヒメウズ、ヤマルリソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)アマナ、カタクリ、フキ、フッキソウ

 動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…ルリシジミ、
ハエ類…ビロードツリアブ
     
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ウグイス、コゲラ、アオサギ、カルガモ、キジバト、ドバト

〔その他〕クサガメ、モツゴ、メダカ、スジエビ
タチツボスミレの花
タチツボスミレの花
ノウルシの花
ノウルシの花
サルトリイバラの花
サルトリイバラの花
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