生物記録情報

2013.3.19
生物記録情報
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 
 写真はコブシの花、ヒトリシズカの花、カタクリの花です。
 コブシは、モクレン科モクレン属の落葉高木で、日本全国に分布します。早春に他の樹木に先駆けて大きな白い花を枝いっぱいに咲かせます。ほぼ同じ時期に東京周辺の公園や民家の庭などで同じ属のハクモクレンの花をよく見かけますが、こちらは中国原産です。コブシはハクモクレンに比べ花は小さいです。名前はこの実の形が「握り拳」に似ていることからついたといわれますが、つぼみの形が赤子の握りこぶし状に似るという説もあります。園内各所にあります。
 ヒトリシズカはセンリョウ科チャラン属の多年草です。名前の由来は、葉の間から1本の白い穂状の花を咲かせる様子を、静御膳の美しさにたとえたことからです。4枚の葉が少しずつ開き、その中からブラシのような花穂が見える様子は独特の風情があります。白い糸状の部分は雄しべです。路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 カタクリはユリ科カタクリ属の多年草です「春植物」の代表的な種で、落葉広葉樹がまだ葉を広げる前の林床で、太陽を浴びて美しい花を咲かせます。「スプリングエフェメラル(「春の妖精」という意味)とも言われます。片栗粉は昔この球根から作りました。武蔵野植物園と路傍植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)イヌコリヤナギ、イロハモミジ、オオシマザクラ、コクサギ、ジャヤナギ、ソメイヨシノ、ニワトコ、ヤマザクラ、ヤマブキ
(花の見頃)アサダ、アカシデ、アセビ、アブラチャン、イヌシデ、ウグイスカグラ、ウメ、キブシ、コブシ、シキミ、シロヤブツバキ、ツノハシバミ、ヒイラギナンテン、ヒサカキ、モミジイチゴ、ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)ハルニレ、マンサク

〔草〕
(咲き始め)アメリカスミレサイシン、オオイトスゲ、セントウソウ、ニリンソウ、ノウルシ、ヒメウズ、フッキソウ、ラショウモンカズラ
(花の見頃)アマナ、カタクリ、シュンラン、ショウジョウバカマ、スギナ、タチツボスミレ、ヒロハアマナ、フキ、ヤマルリソウ
(花そろそろ終わり)アオイスミレ、ヒメカンスゲ、ミヤマカンスゲ、ユキワリイチゲ

 動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 カマキリ類…オオカマキリ卵鞘、ハラビロカマキリ卵鞘
 チョウ類…ツマキチョウ、キタキチョウ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、キタテハ、ルリタテハ、シロホシコヤガ幼虫
 ハチ類…クマバチ
 ハエ類…ホソヒラタアブ、ビロードツリアブ
     
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ウグイス、アカゲラ、コゲラ、キジバト、ドバト

〔その他〕クサガメ、モツゴ、メダカ、スジエビ
コブシの花
コブシの花
ヒトリシズカの花
ヒトリシズカの花
カタクリの花
カタクリの花
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