生物記録情報

2012.12.19
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 写真はシオデの実、マンリョウの実、まだ見られる紅葉・黄葉です。
 シオデはユリ科シオデ属のつる性の多年草です。雌雄異株です。枯れた葉とともに黒い実が残っています。名前の由来はアイヌ語の「シュウオンデ」から来ているといわれています。花は6月下旬から8月上旬にかけて見られます。2012.7.18の見頃情報に写真を載せました。実は水生植物園で見られます。
 マンリョウ(万両)はヤブコウジ科ヤブコウジ属の常緑小低木です。赤い実が美しく、センリョウ(千両)、カラタチバナ(別名を百両)、ヤブコウジ(別名を十両)とともに、お正月の縁起物として飾られます。いずれも園内で見ることができますが、特に園内各所でよく見られるのがマンリョウです。鳥の糞によってタネが運ばれ、発芽し生長したのでしょうか。花は7月下旬から8月上旬にかけて咲きます。実が白いシロミノマンリョウ(白実の万両)は武蔵野植物園で見られますが、まだ白くはなっておらず薄緑色です。
 イロハモミジの紅葉も終盤にさしかかり、園内でもまだ数ヶ所で見ることができます。他の落葉樹も葉を落とし冬姿になっていく中で、まだ美しい紅色や黄色に変わった葉を楽しめる樹木もあります。イヌビワ、コゴメウツギ、マルバウツギ、マユミなどです。

〔樹木〕
(花の見頃)サザンカ、ヒイラギ、ヤツデ
(花そろそろ終わり)チャノキ
(実の見頃)アオツヅラフジ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、サネカズラ、サルトリイバラ、センリョウ、トウネズミモチ、ノイバラ、ハリギリ、マユミ、マンリョウ、ムクロジ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)イヌビワ、イボタノキ、イロハモミジ、ガクアジサイ、カラスザンショウ、クサイチゴ、クヌギ、コクサギ、コゴメウツギ、コナラ、サネカズラ、スイカズラ、ハリギリ、マユミ、マルバウツギ、ミツバアケビ、ヤマブキ

〔草〕
(花の見頃)カンアオイ
(花そろそろ終わり)アカハナワラビ、アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ
(実の見頃)ウバユリ、ウラシマソウ、オオニガナ、オオバギボウシ、カラスウリ、カラスノゴマ、キチジョウソウ、シオデ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)キンミズヒキ、ナガボノシロワレモコウ

 見られた動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
  カマキリ類…ハラビロカマキリ卵鞘
チョウ類…フユシャクsp.

〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ジョウビタキ、コゲラ、マガモ(♀)、カルガモ、キジバト、ドバト
シオデの実
シオデの実
マンリョウの実
マンリョウの実
まだ見られる紅葉・黄葉
まだ見られる紅葉・黄葉
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