生物記録情報

2012.12.5
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 写真はムサシアブミの実、ヤマボウシの紅葉、センリョウの実です。
 ムサシアブミはサトイモ科テンナンショウ属の多年草です。花は4月から5月にかけて見られ、テンナンショウ属特有の仏焔苞(ぶつえんほう)の中に花序がある、独特な姿をしています。赤く大きな実はその重さで地面に倒れてしまい、落ち葉の上で目立っています。路傍植物園で見られます。同じテンナンショウ属のウラシマソウの実も水生植物園で見られます。
 ヤマボウシはミズキ科ヤマボウシ属の落葉高木です。街路樹などでお馴染みの北アメリカ原産のハナミズキ(アメリカヤマボウシとも呼ばれる)と同じ仲間です。展示ホール前から路傍植物園を歩き始めると、美しい紅葉が目に飛び込んできます。ヤマボウシという名は「山法師」と書き、白い大きな総苞片を持つ花の形から付けられました。花は5月下旬から6月上旬にかけて咲きます。2011.5.25の植物見頃情報をご覧ください。
 センリョウ(千両)はセンリョウ科センリョウ属の常緑小低木です。本州中部以西から東アジアの常緑林内の半日陰の場所に自生します。冬に赤い美しい実を付け、マンリョウ(万両)、カラタチバナ(別名を百両)、ヤブコウジ(別名を十両)とともに縁起物として正月飾りに使われます。付ける実の数に準じて名前が付けられました。花はだいたい6月下旬から7月上旬にかけて咲きます。路傍植物園や館跡コースで見られます。

〔樹木〕
(花の見頃)サザンカ、ヒイラギ、ヤツデ
(花そろそろ終わり)コウヤボウキ、シロダモ、チャノキ
(実の見頃)アオツヅラフジ、イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、ケンポナシ、コクサギ、サネカズラ、サルトリイバラ、センニンソウ、センリョウ、ツクバネガシ、ツルウメモドキ、ナンテン、ノイバラ、ハゼノキ、ヒサカキ、マユミ、マンリョウ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)アカシデ、アカメガシワ、アサダ、アブラチャン、アワブキ、イイギリ、イヌザクラ、イヌシデ、イヌビワ、イロハモミジ、ウグイスカグラ、ウワミズザクラ、エゴノキ、エノキ、オオモミジ、カマツカ、カラスザンショウ、キブシ、クズ、クヌギ、クマシデ、ケヤキ、コクサギ、コゴメウツギ、コナラ、サワシバ、サンショウ、ソメイヨシノ、チドリノキ、ツクバネウツギ、ニシキギ、ハゼノキ、ハマクサギ、ハリギリ、フジ、ホソバイヌビワ、マルバウツギ、マンサク、ミズキ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムクロジ、ムラサキシキブ、ヤマアジサイ、ヤマグワ、ヤマザクラ、ヤマブキ、ヤマボウシ

〔草〕
(花の見頃)アカハナワラビ、アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ、カンアオイ、キチジョウソウ
(花そろそろ終わり)タイアザミ、ノハラアザミ、ユウガギク
(実の見頃)ウバユリ、ウラシマソウ、オオバギボウシ、オギ、カラスウリ、カラスノゴマ、キチジョウソウ、コバギボウシ、シオデ、ススキ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)アキカラマツ、イヌショウマ、イヌヌマトラノオ、オオバギボウシ、オニドコロ、カリガネソウ、キンミズヒキ、タカトウダイ、チダケサシ、ヌマトラノオ、ヘクソカズラ、ミソハギ

 見られた動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 トンボ類…アキアカネ
 バッタ類…コバネイナゴ
 チョウ類…ゴマフリドクガ幼虫
 ハチ類…セイヨウミツバチ
 ハエ類…ヒラタアブsp.、キンバエsp.
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、モズ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、ルリビタキ、アカゲラ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔その他)メダカ、ヨシノボリ
ムサシアブミの実
ムサシアブミの実
ヤマボウシの紅葉
ヤマボウシの紅葉
センリョウの実
センリョウの実
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