生物記録情報

2012.11.21
 現在の自然教育園内で見られる生物の情報をお知らせします。
 写真はムクロジの黄葉、コクサギの実、オオハナワラビです。
ムクロジはムクロジ科ムクロジ属の落葉高木です。路傍植物園をはじめとして園内各所に大木が多くあり、黄金色に輝く黄葉は見事です。また、木の下には、羽状複葉の大きな葉とともに、果実も落ちています。その果皮がサポニンを含みかつては石鹸の代用として利用され、また、黒く丸い種子は大変堅く「追い羽根」に使われます。
 コクサギはミカン科コクサギ属の落葉低木です。クサギのように臭いがあり、小型なので「小臭木」と言われるようになったのが名前の由来です。カラスアゲハの食草となります。雌雄異株なので、雌株のみ写真のような実を付けます。4個の分果に分かれ、成熟すると裂開し、それぞれ1個の黒い種子が飛び出します。路傍植物園、いもりの池近くの園路沿いなどで見られます。
 オオハナワラビはハナヤスリ科ハナワラビ属のシダ植物です。栄養葉と胞子葉を持ち、10月から11月にかけて胞子葉から胞子を飛ばします。胞子は風によって運ばれますが、ちょっと指を触れてみると、胞子が空中に飛び出すのを見ることができます。冬の間、胞子葉は枯れて横になってしまいますが、緑色の栄養葉は赤くなっているのが見られます。園内各所にありますが、この写真は水生植物園の水飲み場近くで撮影しました。

〔樹木〕
(咲き始め)ヤツデ
(花の見頃)キヅタ、サザンカ、シロダモ、チャノキ
(花そろそろ終わり)コウヤボウキ
(実の見頃)アオツヅラフジ、イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、カラタチバナ、コクサギ、コナラ、サネカズラ、サルトリイバラ、シラカシ、スダジイ、センニンソウ、センリョウ、ツクバネガシ、ナンテン、ノイバラ、ハゼノキ、ヒサカキ、ヒメグルミ、マユミ、マンリョウ、ムベ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)アカシデ、アブラチャン、イイギリ、イヌザクラ、イヌシデ、イボタノキ、イロハモミジ、ウワミズザクラ、エノキ、エビヅル、カツラ、カラスザンショウ、キブシ、クズ、ケヤキ、ケンポナシ、コクサギ、コブシ、サワフタギ、サンショウ、シロモジ、ソメイヨシノ、ツタ、ツノハシバミ、ノブドウ、ハクウンボク、ハゼノキ、ヒメコウゾ、フジ、マルバウツギ、マンサク、ミズキ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムクロジ、ムラサキシキブ、ヤマグワ、ヤマコウバシ、ヤマハギ、ヤマブキ

〔草〕
(咲き始め)オオハナワラビ
(花の見頃)アワコガネギク、カンアオイ、キチジョウソウ
(花そろそろ終わり)シロヨメナ、タイアザミ、タイワンホトトギス、ツリフネソウ、ノハラアザミ、ユウガギク
(実の見頃)ウバユリ、オオバギボウシ、オギ、カラスウリ、カラスノゴマ、キチジョウソウ、コバギボウシ、シオデ、ススキ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)アキカラマツ、イヌショウマ、イヌヌマトラノオ、オオニガナ、オオバギボウシ、オニドコロ、カラスウリ、カリガネソウ、キンミズヒキ、コバギボウシ、シオデ、シモバシラ、タカトウダイ、テンニンソウ、ヌスビトハギ、ヌマトラノオ、ヘクソカズラ、ホトトギス、ミソハギ、メヤブマオ、ヤブマオ、ヤブマメ、ヤマノイモ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 トンボ類…アキアカネ
 カマキリ類…ハラビロカマキリ卵鞘
 バッタ類…カネタタキ
 チョウ類…ヤマトシジミ
 ハエ類…ホソヒラタアブ、ヒラタアブsp.
〔鳥類〕ハシブトガラス、スズメ、シメ、アオジ、メジロ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、ヒヨドリ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、コゲラ、カルガモ、キジバト、ドバト
ムクロジの黄葉
ムクロジの黄葉
コクサギの実
コクサギの実
オオハナワラビ
オオハナワラビ
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