生物記録情報

2012.4.12
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はイチリンソウの花、ジロボウエンゴサクの花、ノウルシの花です。
 イチリンソウはキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。春植物(スプリング・エフェメラル)の1種で、まだ明るい落葉樹林下で白い花を咲かせます。イチリンソウは1本の花茎に1輪、また同じ仲間のニリンソウは2本の花茎の先にそれぞれ1輪の花が付きます。イチリンソウの大きい花は目立ちますが、花びらのように見えるものは萼片で、虫を引き寄せる目印となるのでしょう。イチリンソウは路傍植物園、ニリンソウは路傍植物園をはじめとして園内各所で見られます。
 ジロボウエンゴサクはケシ科キケマン属の多年草です。昔の伊勢地方ではこの花を次郎坊、スミレの花を太郎坊と呼び、地下の塊茎を蒸して日干しにした物を漢方では延胡索(エンコサク)と呼ぶことからこの名前で呼ばれます。水生植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ノウルシはトウダイグサ科トウダイグサ属の多年草です。傷をつけると乳液が出て、それが肌に触れるとかぶれることがあるということから、この名があります。川の氾濫源や湿地に群生します。水生植物園で鮮やかな黄色の花の群落が見られます。よく似た花を咲かせる同じ仲間のタカトウダイは7月頃から水生植物園で花が見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)アケビ、イロハモミジ、ヒメカジイチゴ、ミツバアケビ、ミツバツツジ
(花の見頃)アオキ、ウグイスカグラ、オオシマザクラ、クサイチゴ、コクサギ、シロヤブツバキ、ソメイヨシノ、ニワトコ、ヒイラギナンテン、ヒサカキ、モミジイチゴ、ヤブツバキ、ヤマザクラ、ヤマブキ
(花そろそろ終わり)アカシデ、アセビ、キブシ、コブシ
(芽吹き・若葉)イヌザクラ、イヌシデ、イボタノキ、ウワミズザクラ、ガクアジサイ、ガマズミ、ケヤキ、コウヤボウキ、コナラ、ゴンズイ、サルトリイバラ、ツノハシバミ、ハンノキ、マユミ、ミズキ、ミツバウツギ、ムベ、ムラサキシキブ、リョウブ

〔草〕
(咲き始め)ウラシマソウ、カキドオシ、カサスゲ、キランソウ、クサノオウ、サクラソウ、シャガ、ヘビイチゴ、ミゾイチゴツナギ、ミツガシワ、ミツバツチグリ、ムサシアブミ、ヤブタビラコ、ヤマブキソウ
(花の見頃)アメリカスミレサイシン、イチリンソウ、ケマルバスミレ、シュンラン、ショウジョウバカマ、ジロボウエンゴサク、セキショウ、セントウソウ、タチツボスミレ、ツボスミレ、ニリンソウ、ノウルシ、バイモ、ハコベ、ハナダイコン、ヒトリシズカ、ヒメウズ、ムラサキケマン、ヤマルリソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)オオイトスゲ、シベリアツルボ、スギナ、フキ、フッキソウ
(実の見頃)ジャノヒゲ
(芽生え・若葉)アヤメ、イヌショウマ、イヌワラビ、ウバユリ、オヤブジラミ、カキツバタ、キクザキイチゲ、キツネノカミソリ、キンミズヒキ、クガイソウ、クサソテツ、ショウブ、シラヤマギク、シロヨメナ、タカトウダイ、チダケサシ、ツルボ、トモエソウ、ナガボノシロワレモコウ、ノガリヤス、ノカンゾウ、ノダケ、ノブキ、ハンカイソウ、ホウチャクソウ、ミズタマソウ、ミズヒキ、ミゾソバ、ミツガシワ、ムサシアブミ、メヤブマオ、ヤブカンゾウ、ヤブニンジン、ヤブレガサ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…モンシロチョウ、キチョウ、キタテハ、ムラサキシジミ
 アブ類…ビロードツリアブ、アシブトハナアブ
 カメムシ類…アメンボ
〔鳥類〕
 ハシブトガラス、ムクドリ、スズメ、カワラヒワ、キセキレイ、メジロ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ウグイス、ツグミ、コゲラ、キジバト、ドバト
〔爬虫類〕クサガメ
イチリンソウの花
イチリンソウの花
ジロボウエンゴサクの花
ジロボウエンゴサクの花
ノウルシの花
ノウルシの花
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