生物記録情報

2011.12.15

 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はカラスザンショウの実、ヤブコウジの実、ヤマブキの黄葉です。
 カラスザンショウは、ミカン科サンショウ属の落葉高木で、雌雄異株です。実がサンショウに似ているのに役に立たず、木も葉も大型のため、この名前があります。アゲハチョウ科の食草となっています。黄色くなった葉が少しずつ落ち、実の様子が見えるようになりました。路傍植物園で見られます。
 ヤブコウジ(別名を十両)はヤブコウジ科にヤブコウジ属の常緑低木です。赤い実が美しく、縁起物としてお正月の飾り物として使われます。同じ仲間のマンリョウ(万両)とカラタチバナ(別名を百両)、センリョウ科のセンリョウ(千両)も、同じように縁起物とされ、こちらも園内で見ることができます。また、赤い実は鳥たちの冬の食料となっています。ヤブコウジは路傍植物園と武蔵野植物園で見られます。
 ヤマブキはバラ科ヤマブキ属の落葉低木です。名前の由来はしなやかな枝が風にゆれる様子から「山振」の字があてられ、じきに「山吹」になったと言われています。4月頃に咲くヤマブキの花は黄色の鮮やかな5弁の花で、「山吹色」という言葉があるほどよく知られていますが、
黄葉の美しさもなかなかのものです。路傍植物園、水生植物園、武蔵野植物園で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)サザンカ、ヒイラギ、ヤツデ
(実の見頃)イイギリ、ガマズミ、カラスザンショウ、ケンポナシ、サネカズラ、サルトリイバラ、シロダモ、シロミノマンリョウ、センリョウ、ツルウメモドキ、トウネズミモチ、トベラ、ノイバラ、ハリギリ、マユミ、マンリョウ、ムベ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)アサダ、アワブキ、イイギリ、イヌシデ、イヌビワ、イロハモミジ、エンコウカエデ、オオモミジ、ガクアジサイ、ガマズミ、カマツカ、カラスザンショウ、キブシ、クズ、クマシデ、ケヤキ、コクサギ、ココメウツギ、コナラ、チドリノキ、ツクバネウツギ、ツルウメモドキ、トウカエデ、ハゼノキ、ハリギリ、フジ、マユミ、マルバウツギ、ミズキ、ミツデカエデ、ムクノキ、ムクロジ、ムラサキシキブ、ヤマグワ、ヤマブキ、ヤマボウシ

〔草〕
(花の見頃)カンアオイ
(花そろそろ終わり)オオハナワラビ、タイアザミ、ノハラアザミ
(実の見頃)オオバギボウシ、カラスウリ、カラスノゴマ、シオデ、ヒメガマ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ムサシアブミ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)アキカラマツ、イヌヌマトラノオ、オオバギボウシ、キンミズヒキ、ヌマトラノオ

 見られた昆虫、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 バッタ類…コバネイナゴ
 ガ類…フユシャクsp.
 クモ類…ジョロウグモ
〔鳥類〕
 メジロ、コゲラ、シジュウカラ、ヤマガラ、エナガ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、アオジ、ウグイス、シロハラ、モズ、カワセミ、オオタカ、コサギ、ドバト
カラスザンショウの実
カラスザンショウの実
ヤブコウジの実
ヤブコウジの実
ヤマブキの黄葉
ヤマブキの黄葉
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