生物記録情報

2011.11.23
 現在の自然教育園内の主な生物の見頃情報をお知らせします。
 写真はコクサギの実、ムラサキシキブの実、ケンポナシの実です。
 コクサギはミカン科コクサギ属の落葉低木です。クサギのように臭いがあり、小型なので「小臭木」と言われるようになったのが名前の由来です。カラスアゲハの食草となります。雌雄異株なので、雌株のみ写真のような実を付けます。4個の分果に分かれ、成熟すると裂開し、それぞれ1個の黒い種子が飛び出します。路傍植物園、いもりの池近くの園路沿いなどで見られます。
 ムラサキシキブはクマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木です。名前のいわれは実の美しい紫色から源氏物語の作者・紫式部を連想したこととされているようです。庭木によく植えられているコムラサキに比べると、実の付き方がまばらです。園内各所で見られます。
 ケンポナシはクロウメモドキ科ケンポナシ属の落葉高木です。森の小道を歩いていると道ばたに、ちょっと変わった形の実が落ちているのを見つけることができます。漢字で「玄圃梨」と書きます。玄圃とは仙人の居所を指し、多肉質に肥厚する果柄部分が仙人が使っていた杖の形に似ていることが名前の由来です。この部分には甘味があり、熟したナシの味がするためナシの名がついています。写真の茶色い果柄部分に付いている白い部分の中に、種子が入っています。

〔樹木〕
(花の見頃)キヅタ、サザンカ、シロダモ、ヒイラギ、ヤツデ
(実の見頃)イイギリ、ガマズミ、ケンポナシ、コクサギ、サネカズラ、サルトリイバラ、シロダモ、センリョウ、ツルウメモドキ、ノイバラ、ヒサカキ、マユミ、マンリョウ、ムベ、ムラサキシキブ、ヤブコウジ
(紅葉・黄葉)アカシデ、アブラチャン、イイギリ、イヌザクラ、イボタノキ、イロハモミジ、ウワミズザクラ、エノキ、エビヅル、オオモミジ、カツラ、カラスザンショウ、クズ、コクサギ、コブシ、ツタ、ツノハシバミ、ニガキ、ハクウンボク、ハゼノキ、ヒメコウゾ、フジ、マルバウツギ、マンサク、ミズキ、ムクノキ、ムクロジ、ムラサキシキブ、ヤマグワ、ヤマコウバシ、ヤマハギ

〔草〕
(花の見頃)アカフユノハナワラビ、オオハナワラビ、カンアオイ
(花そろそろ終わり)シラヤマギク、シロヨメナ、タイアザミ、ヤクシソウ
(実の見頃)ウバユリ、カラスウリ、カラスノゴマ、キンミズヒキ、コバギボウシ、コバノカモメヅル、シオデ、ヒメガマ、ヒヨドリジョウゴ、ヘクソカズラ、ヤブミョウガ、ヤブラン
(紅葉・黄葉)イヌヌマトラノオ、オニドコロ、カラスウリ、キキョウ、キンミズヒキ、コバギボウシ、シオデ、シロバナサクラタデ、タカトウダイ、チョウジソウ、テンニンソウ、ドクダミ、ヌスビトハギ、ハグロソウ、ヒメシダ、ヘクソカズラ、ホトトギス、ミソハギ、メヤブマオ、ヤブマメ、ヤマノイモ、ヨウシュヤマゴボウ

 見られた昆虫、クモ、鳥類、その他の動物は以下の通りです。
〔昆虫〕
 チョウ類…キチョウ、キタテハ、ムラサキシジミ、ウラギンシジミ
 バッタ類…コバネイナゴ
 ハチ類…ハラナガツチバチ
 アブ類…ホソヒラタアブ、キンバエsp
 その他…ヨコヅナサシガメ
〔鳥類〕
 メジロ、コゲラ、シジュウカラ、ヤマガラ、ヒヨドリ、ハシブトガラス、アオジ、モズ
〔その他〕
 メダカ、ヨシノボリ、スジエビ、タヌキ
コクサギの実
コクサギの実
ムラサキシブの実
ムラサキシブの実
ケンポナシの実
ケンポナシの実
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