生物記録情報

2011.4.13
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はイチリンソウとニリンソウの花、ノウルシの花、ニワトコの花です。
 イチリンソウとニリンソウはキンポウゲ科イチリンソウ属の春植物(スプリング・エフェメラル)で、まだ明るい落葉樹林下で白い花を咲かせています。イチリンソウは1本の花茎に1輪、ニリンソウは2本の花茎の先にそれぞれ1輪の花が付きます。イチリンソウの方がはるかに大きい花を付け、目立ちます。これらキンポウゲ科の華やかな花の、花びらのように見えるものは萼片で、虫を引き寄せる目印となるのでしょう。イチリンソウは路傍植物園、ニリンソウは路傍植物園をはじめとして園内各所で見られます。
 ノウルシはトウダイグサ科トウダイグサ属の多年草です。傷をつけると乳液が出て、それが肌に触れるとかぶれることがあるということから、この名があります。川の氾濫源や湿地に群生します。水生植物園で鮮やかな黄色の花の群落が見られます。
2月下旬頃に、他の樹木に先駆けて芽吹いたニワトコの花がようやく開きました。(2月23日の見頃情報をご覧ください。)多数の小さな白い花が円錐花序を作っています。名前の由来は鶏の止まり木に用いたことからです。漢名は「接骨木」で、骨折の時に、葉と花の蕾を黒焼きにして湿布薬として用いるのだそうです。水鳥の沼付近で見られます。

〔樹木〕
(咲き始め)コナラ、ジャヤナギ
(花の見頃)アオキ、アケビ、イヌコリヤナギ、イロハモミジ、ウグイスカグラ、ウスゲヤマザクラ、オオシマザクラ、クサイチゴ、コクサギ、サルトリイバラ、シロヤブツバキ、ソメイヨシノ、ニワトコ、ヒサカキ、ヒメカジイチゴ、ミツバアケビ、モミジイチゴ、ヤブツバキ、ヤマザクラ、ヤマブキ
(花そろそろ終わり)アサダ、アセビ、イヌガヤ、イヌシデ、キブシ、コブシ、スギ
(実の見頃)ムクロジ

〔草〕
(咲き始め)カサスゲ、クサノオウ、サクラソウ、タチイヌノフグリ、ミツガシワ、ミツバツチグリ、ヤブタビラコ、ヤマブキソウ
(花の見頃)アゼスゲ、イカリソウ、イチリンソウ、ウラシマソウ、カキドオシ、キランソウ、ケマルバスミレ、シャガ、シュンラン、ジロボウエンゴサク、セントウソウ、タチツボスミレ、ツボスミレ、ニリンソウ、ノウルシ、ハコベ、ハナダイコン、ハナニラ、パピリオスミレ、ヒトリシズカ、ヒメウズ、ヘビイチゴ、ムサシアブミ、ムラサキケマン、ムラサキサギゴケ、ヤマルリソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)オオイトスゲ、ショウジョウバカマ、バイモ
(実の見頃)ノシラン

イチリンソウとニリンソウの花
イチリンソウとニリンソウの花
ノウルシの花
ノウルシの花
ニワトコの花
ニワトコの花
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