生物記録情報

2011.4.6
 現在の自然教育園内の主な植物の見頃情報をお知らせします。
 写真はタチツボスミレの花、ラショウモンカズラの花、イロハモミジの若葉と花です。
 タチツボスミレはスミレ科スミレ属の多年草で、自然教育園では、最も数の多いスミレです。路傍植物園や水生植物園、武蔵野植物園をはじめ、園内全域で見られます。「タチツボ」とは茎が立ち、庭に生えるという意味です。また、現在同じスミレの仲間では、個体数は少ないですが、ケマルバスミレ、コスミレ、ツボスミレが見られます。
 ラショウモンカズラはシソ科ラショウモンカズラ属の多年草です。冬の間青々とした葉を広げていましたが、長さ約5pの大きな、鮮やかな紫色の花を咲かせています。名前の「ラショウモン」は、この花を京都の羅生門で渡辺綱が鬼退治をしたときに切り落とした鬼の腕に見立てたものだといわれ、「カズラ」は花が終わった後、走出枝が出るからです。路傍植物園で見られます。
 イロハモミジはカエデ科カエデ属の落葉高木です。紅葉の代名詞ともなっているイロハモミジですが、葉と花が同時に芽吹く様子も美しく、春の林を彩っています。名前の由来ですが、「イロハ」は、葉の切れ込みを「いろはにほへと」と言って数えられるからです。「モミジ」は黄葉や紅葉に変わる意の動詞「もみづ」の連用形が名詞化した語です。園内各所で見られます。


〔樹木〕
(咲き始め)アオキ、アケビ、イロハモミジ、ウスゲヤマザクラ、オオシマザクラ、コクサギ、ソメイヨシノ、ニワトコ、ミツバアケビ、モミジイチゴ、ヤマザクラ、ヤマブキ
(花の見頃)アサダ、アセビ、アブラチャン、イヌガヤ、イヌコリヤナギ、イヌシデ、ウグイスカグラ、カツラ、キブシ、クサイチゴ、コブシ、シロヤブツバキ、スギ、ヒサカキ、ヤブツバキ
(花そろそろ終わり)アカシデ、シキミ、タムシバ、ハルニレ、モクレイシ
(実の見頃)ムクロジ

〔草〕
(咲き始め)ウラシマソウ、キランソウ、ケマルバスミレ、シャガ、ジロボウエンゴサク、ツボスミレ、ニリンソウ、ハコベ、ハナニラ、ヘビイチゴ、ミツガシワ、ムサシアブミ、ムラサキケマン
(花の見頃)オオイトスゲ、カキドオシ、カタクリ、カンアオイ、コスミレ、シュンラン、セントウソウ、タチツボスミレ、ノウルシ、バイモ、ハナダイコン、パピリオスミレ、ヒトリシズカ、ヒメウズ、ムラサキサギゴケ、ヤマルリソウ、ラショウモンカズラ
(花そろそろ終わり)キクザキイチゲ、シベリアツルボ、ショウジョウバカマ、スギナ、ヒメカンスゲ、フキ、フッキソウ、ミヤマカンスゲ
(実の見頃)ノシラン
タチツボスミレの花
タチツボスミレの花
ラショウモンカズラの花
ラショウモンカズラの花
イロハモミジの若葉と花
イロハモミジの若葉と花
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